島しょ医療

当院では、東京都へき地医療支援体制における島しょ基幹病院として、伊豆諸島及び小笠原諸島の医療充実のため、救急患者受入、画像電送による診療支援、医師派遣等を行っています。

島しょ患者の受け入れ

島しょ救急

明治28年に開設された都立広尾病院は、全面改築により昭和55年10月に新病院としてスタートしました。屋上へリポートを併設し、「島しょ医療」を院の重点事業の一つとして掲げ、伊豆七島・小笠原諸島の住民の皆様の救急医療を行ってきました。保健医療局が構築した「島しょ救急医療提供体制」における中核(基幹病院)として、島しょ救急患者の約8割を受け入れています。屋上へリポートは24時間運用しており、島しょからの重篤患者のヘリコプターによる搬送受け入れ体制をとっています。

島しょ救急
島しょ救急

画像電送システム

広尾病院では、島しょ地域の診療所及び病院における診療活動を支援するため、「島しょ医療用画像電送システム」を活用して読影診断やコンサルテーションなどの診療支援を行っています。
画像電送システムは、島しょ医療機関、都庁および広尾病院との間のウェブ会議の機能も備えています。

遠隔読影システム

島しょ地域の診療所及び病院とX線写真、CT、MRI画像等やその他の医療情報を共有することで、緊急搬送要否の助言、読影診断、その他の専門医による助言を行っています。

遠隔読影システム

ウェブ会議機能

平成22年10月のシステム更新により画像電送システムにウェブ会議機能が追加されました。この機能を利用し、島しょ地域の診療所および病院との症例検討や情報交換を行っています。
近年では、多職種での退院時カンファレンスや、看護職員のオンライン研修実施等活用の範囲を広げています。

ウェブ会議機能

島しょ医療研究会

島しょ医療研究会は、第1回を平成20年10月3日に開催して以降、年1回程度開催しています。
島しょで発生する救急患者の80パーセント近くは当院に搬送され、医師がヘリに搭乗し島しょに向かう必要のある患者さんは、年間100件近くにのぼります。そのため、島しょの医療機関に勤務する医師との緊密な医療連携が必要になります。連携は個人ベースになってしまいがちですが、島しょ医療を円滑に進めるためには、お互いに顔の見える連携が必要と思います。
今後も当院が中心となって「島しょ医療研究会」を運営し、医師を始めとする医療系職員、東京消防庁の職員、行政職、住民の方々が、様々な医学的・地域的・行政的課題を検討し、その成果を発表する場を設け、事実や成果を研究開始に残して行きたいと思います。

令和3年度島しょ医療研究会

関連するページ

離島・山間地医療の概要(保健医療局)(外部リンク)

最終更新日:2024年2月29日