精神神経科

診療内容・特色


多摩地区の基幹病院の有床精神科として、東京都からの委託を受けて精神科救急(夜間休日)や合併症医療をおこなっております。他に特徴のある精神科医療としては、クロザリル処方や無痙攣性電気治療、身体的な疾患を加療中に起きた鬱や不安、幻覚・妄想等の精神症状に対する対応を行っております。なお、当科の新患外来は予約制となっております。

特徴

1.精神科救急

当院は、東京都の精神科救急システムにおいて多摩地区の夜間休日の入院受け入れを担っており、高い実績を誇っています。この実績をふまえ、平成24年9月から精神科救急入院料を算定しております。
東京都は夜間や休日に精神症状が増悪した患者さんをケアするために夜間・休日精神科救急を実施しています。当院においては緊急入院を前提とした重篤な精神症状を呈する患者さんに対応し、そうでない場合はクリニックや精神科単科病院で相談・診察します。精神科救急は保険医療情報センターが受付を行い東京都のシステムとして実施されております。利用するにはまず東京都保険医療情報センターに電話で相談することが必要です。

東京都保険医療情報センター(通称:ひまわり)TEL:03-5272-0303

2.身体合併症

東京都の精神科身体合併症医療事業に参画し、精神疾患に身体疾患を合併した患者さんの入院治療に取り組んでいます。検査体制・治療スタッフに恵まれた総合病院の特性を最大限に活用しております。

3.リエゾン・コンサルテーション精神医療

当院救命救急センター、産科を含む他科で治療中に発生する精神科的な問題に応需し、リエゾン・コンサルテーション精神医療を実施しております。年々、患者数が伸びております。

4.緩和医療

がん患者さんはがん自体の症状に加えて、さまざまな身体的、精神的な苦痛を経験することがあります。緩和医療は、がん患者さんの、身体的・精神的な苦痛をやわらげるための包括的な医療です。当科は、緩和ケアチームの一員といて積極的にがんの治療に取り組んでいます。

5.老年期医療

老年期の患者さんの精神科医療は困難であることが多く、ほとんどのケースで身体合併症を伴うため、総合病院精神科での入院治療が必要とされることがあります。特に老年期うつ病の治療に積極的に応じています。薬物療法に反応しないあるいは、食事がとれないなどの症状が、薬剤抵抗性あるいは重篤な場合に適用になる、無痙攣性電気痙攣療法も実施可能です。

6.地域医療

精神科の患者さんは、精神科的な問題に加え、社会的、経済的な問も併せ持っておられるケースがほとんどです。地域の精神科病院、精神保健福祉センター、保健所、福祉事務所などと協力・連携して問題解決に当たっています。

主な医療設備

MRI、CT、SPECTなどの画像検査、一般脳波検査、サイマトロン(無けいれん性通電療法)など