院長あいさつ

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 当院は東京都立病院機構の一員として、「大都市東京を医療で支える」という理念の下に、行政的医療から専門的医療に至るまで地域に根差した幅広い医療サービスを提供しております。

 今般甚大な被害をもたらした令和6年能登半島大地震にも医療スタッフの派遣を行っておりますが、東京都災害拠点病院としての機能を充実させていくことが求められます。新型コロナウイルス感染症は2023年5月には感染症法上の5類となったものの、2023年末より感染者は増加し、東京都全体の入院患者も増加してきております。当院は新型コロナウイルス感染症対応のしんがりを務める所存です。

 一般診療においては特徴的な医療を展開しつつあります。泌尿器科、消化器外科、婦人科でダビンチを用いたロボット支援下手術を開始し、順調に推移しております。手術も毎日実施し、婦人科では1日に2件のロボット支援下手術ができるようになりました。今後は、さらに手術適応を拡大してまいります。泌尿器科では前立腺肥大症に対する低侵襲の経尿道的前立腺レーザー核出術(HoLEP)の症例も増加してきました。循環器内科では冠動脈疾患に加え、末梢動脈疾患に対するカテーテル治療を実施しております。呼吸器内科では肺がんに対する分子標的治療や外来化学療法を進めております。気管支内視鏡に超音波プローブを併用して、生検の精度も上がっております。呼吸器外科では気胸や膿胸への緊急対応も行っております。小児科では小児アレルギー外来や小児内分泌外来に加え、院内からの紹介患者のみを対象とした遺伝相談外来も開始いたしました。婦人科ではトランスジェンダー外来を行っています。整形外科では脊椎手術や、膝・股関節置換術を実施しております。消化器内科では狭帯域光観察(NBI)、および通常の内視鏡の約100倍程度の高解像拡大画像を得る事ができる拡大内視鏡による診断精度の高い検査を行っております。消化器がんに対して内視鏡的粘膜切除術、内視鏡的粘膜下層剥離術を行っているほか、潰瘍性大腸炎とクローン病など炎症性腸疾患の治療も行っております。

 患者さんの権利を尊重した、こころ温まる医療の提供を運営理念としております。アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の導入なども行い、患者さんやご家族とのコミュニケーションを密にし、患者さん主体の医療を展開しております。がんサロンも開催し、診断から治療、緩和ケアまで患者さんに寄り添う医療を行っております。

【「ずっとここで暮らす」を実現していく地域医療を目指します】を病院キャッチフレーズに、今後とも質の高い安全で安心できる全人的医療を提供することを心掛けてまいります。

2024年2月

                                                  

院長略歴

学歴・職歴

  • 1980年 東京大学医学部医学科卒業
  • 1982年~1986年 ハーバード大学医学部付属マサチューセッツ総合病院、麻酔科レジデント、心臓麻酔フェロー、集中治療フェロー、ハーバード大学講師
  • 1990年~1991年 ハーバード大学医学部助教授、研究・臨床フェロー
  • 1996年 帝京大学医学部麻酔科学講座教授
  • 2000年 明芳会新葛飾病院副院長
  • 2004年 順天堂大学医学部麻酔科学・ペインクリニック講座教授、医学系大学院麻酔科学および疼痛制御学教授
  • 2008年~2010年 順天堂大学医学部付属順天堂医院院長補佐
  • 2010年~2016年 順天堂大学医学部附属順天堂医院副院長
  • 2017年~2018年 公益社団法人日本麻酔科学会理事長
  • 2020年 順天堂大学大学院医学研究科特任教授、順天堂大学名誉教授

専門・研究分野

  • 麻酔科学全般
  • 周術期の輸血療法(厚労省「輸血製剤の使用指針」作成委員)

資格

  • 麻酔科標榜医
  • 麻酔科専門医
  • 米国麻酔科専門医
  • 外国人修練指導医

最終更新:2024年2月1日