造血幹細胞移植推進拠点病院としての取組

駒込病院は、2013年に全国で初めて厚生労働省から造血幹細胞移植推進拠点病院として認定され、我が国でも有数の移植実績に基づくあらゆる幹細胞源による同種造血幹細胞移植を施行してきました。2019年度には、厚生労働省の事業内容見直しに伴い、新基準に基づき事業を実施する医療機関の公募が行われ、駒込病院は拠点病院としての再認定を受けました。引き続き、造血幹細胞移植に携わる医師や移植コーディネーターの育成、地域の医療従事者に対する研修及び骨髄の早期採取に向けた取組等を行うとともに、地域で連携して造血幹細胞移植医療体制のさらなる整備を図っていきます。

※造血幹細胞移植推進拠点病院について(厚生労働省ホームページへリンク(外部リンク)

※造血幹細胞推進拠点病院の再選定について(厚生労働省ホームページへリンク(外部リンク)

地域連携について

造血幹細胞移植の推進のため、当院へ移植対象患者さんのご紹介が多い病院と勉強会を開催し、当院で行われている同種造血幹細胞移植の現状について、症例報告を交えながらご紹介する機会も設けております。
 また、令和2年度からは関東甲信越ブロック内のその他拠点病院(国立がんセンター中央病院、虎の門病院)や、地域拠点病院との連絡会議を定期的に開催し、各地域の情報を共有しながらその情報の活用の推進にも取り組んでいます。

セミナーのご案内

令和5年度造血幹細胞移植セミナー開催予定

第1回 令和5年7月 主にHCTC対象
第2回 令和5年10月 主に看護師対象
第3回 令和6年1月 主に医師対象

【問合せ先】
 都立駒込病院 造血拠点事務局
 E-mail:km_zouketsu@tmhp.jp
 TEL:03-3823-2101(内線2069)


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地域連携支援センター

造血幹細胞移植に関する相談や質問に対応するセンターを設置しています。
移植後の患者さんの生活の質(QOL)の向上を目指し、地域における造血幹細胞移植に関するフォローアップを行っています。

地域連携支援センターのご案内(PDF 1012KB)

地域連携支援センターについて

医療従事者の方

以下のご相談を受入れています。

  • 症状やその他不安な点の相談
  • 急変時や状態変化時に紹介すべき病院の案内
  • 移植コーディネートに係る相談  など

移植後の患者さん、これから移植予定の患者さん

以下のご相談を受入れています。

  • 転居の際のフォローすべき病院の案内
  • 検診受診の際の情報提供
  • 症状やその他不安な点の相談
  • セカンドオピニオンの相談  など

造血幹細胞移植コーディネーター(HCTC)の方

以下のご相談を受入れています。

  • 症例・事例の相談
  • HCTCの普及に向けた活動
  • コーディネート実地研修  など

研修希望の医療従事者の方

以下のご相談を受入れています。

  • 普及啓発に向けた連携
  • 各種情報提供   など

【都立駒込病院造血幹細胞移植地域連携支援センターお問い合わせ先】

代表電話03-3823-2101におかけいただき、PHS番号 62220 をご指定ください。

メールアドレス:km_zouketsu@tmhp.jp

    【終了したセミナー】

    令和4年度

    第三回造血幹細胞移植セミナー(オンライン開催)(PDF 1MB)

    第二回造血幹細胞移植セミナー(オンライン開催)(PDF 1.6MB)

    令和3年度

    第三回造血幹細胞移植セミナー(オンライン開催)(PDF 1.4MB)

    地域連携について
    移植関係病院との勉強会

    ドナー安全講習

    ドナー安全講習のご案内

    過去のドナー安全講習の詳細はこちら(PDF 882KB)

    【問合せ先】

     都立駒込病院 造血拠点事務局
     E-mail:km_zouketsu@tmhp.jp
     TEL:03-3823-2101(内線2069)

    コーディネート支援について

    骨髄移植が必要な患者さんが早期に骨髄移植を受けられるよう、移植医療関係者や関係機関と調整を行うことにより、骨髄の採取までの期間短縮を支援する日本造血・免疫細胞療法学会認定の造血細胞移植コーディネーター(HCTC)を配置しています。当該HCTCを中心に、骨髄バンクとの連携ブロック会議を開催しています。

    また、実際のコーディネートの場面をHCTCに同行して学ぶ、実地研修の受け入れをしています。

    移植コーディネーター
    当院所属の移植コーディネーター
    面談の様子
    HCTCによる面談の様子
    骨髄バンクとの連携ブロック会議の様子
    骨髄バンクとの連携ブロック会議

    人材育成支援について

    地域における移植医療体制の強化を目的として、地域医療機関との情報交換会や、移植に携わる医療従事者の人材育成及び造血細胞移植のコーディネート支援のためのセミナー・研修を実施しています。

    骨髄採取医師研修・専門医師の育成

    移植、採取をさらに推進していくとともに、他病院から若手の医師を積極的に受け入れ、1年間の移植医療研修(臨床研修、論文執筆・学会発表、学会参加等)を実施し、造血幹細胞移植医療に携わる人材を育成しています。

    駒込病院における移植実績と現状

    これまでの実績

    1986年に坂巻壽医長(現名誉院長)が一例目の造血幹細胞移植を施行してから、四半世紀以上経過しています。図1に当院における造血幹細胞移植件数の推移と歩みを示しますが、1994年には骨髄バンクを介した非血縁者間の移植を開始し、2000年からは臍帯血バンクを介した移植も開始しました。2008年からは造血幹細胞移植を円滑に行うために、日本造血細胞移植学会認定の移植コーディネーター HCTC(Hematopoietic Cell Transplant Coordinator)が専従しています。

    画像_移植件数の推移

    2011年には大改修工事が完了し、2号館9階に11床と、図2に示しますように、10階に個室16床(水平無菌層流装置設置)と四人部屋4室(16床)の計32床の無菌室病棟が稼動を開始いたしました。続いて、2019年には1号館10階の追加改修工事を行い、個室8床(水平式無菌層流装置設置)と四人部屋8室(40床)が作られたことにより、無菌室は72床になりました。この間移植件数も順調に増加し、2012年には年間100件を上回り、2015年以降は毎年100件超の移植を施行しています。
    また、2012年より、専従の医師と学会認定の資格を有した看護師による移植後長期フォローアップ外来も開設しています。

    画像_新移植病棟

    当院は全国でも屈指の移植センターとして、様々な幹細胞移植源を用いた移植を施行していますが、なかでも骨髄バンクを介した非血縁者間移植が多いのが1つの特徴です。
    近年では、臍帯血移植の件数も増加しております。また、最近ではHLA半合致移植も開始しています。
    移植療法はチーム医療で成り立っていて、駒込病院では1986年以来多数の職種が参加した駒込移植チームが編成されています。このチームが一丸となって、患者さんとの意思疎通を十分にはかり、先進的でかつ全人的な治療が行われるようにしています。また、移植後は様々な合併症がおこりますが、造血幹細胞移植の施行にあたっては、脳神経内科、呼吸器科、消化器科、循環器内科、皮膚腫瘍科、耳鼻咽喉科、外科等多岐に及ぶ診療科の経験豊かな専門医とのコンサルテーションが円滑に行われ、トータルケアのできる体制が確立されています。

    移植トータルケアイメージ図

    新しい移植への取組み

    移植医療は急速な進歩を遂げていて、駒込移植チームも新しい取組を行っており、また、臍帯血移植の新しい取組として、骨髄内に臍帯血を直接輸注する移植も開始しました。
    一方で、移植療法には未だ未解明なことも多く、基礎的な研究も欠かせないため、当科では東京大学医科学研究所や大阪大学との共同研究を積極的に行っています。

    また、血液内科の医師だけでなく、輸血科、精神腫瘍科、薬剤科、看護科など各専門領域の医師、看護師、移植コーディネーター、臨床検査技師、心理、薬剤師や歯科衛生士など関係するセクションが合同で、一人のがん患者さんの治療法を包括的に議論するキャンサーボードを、週1回定例的に開催しています。

    医療福祉相談

    医療ソーシャルワーカーが、ご相談に応じています。

    ご相談内容の例
    ・医療費の支払いに困っている
    ・仕事のことが心配
    ・介護保険など制度のことが知りたい
    ・どこに相談してよいか、わからない など

     詳しくは、患者サポートセンターをご覧ください。

    患者サポート
    患者サポートセンター