コラム1
ストレスを感じたら
~こころと体をいたわる時間を~
◆知らず知らずのうちに、私たちはストレスを抱えています
仕事・家庭・人間関係・将来への不安……毎日の暮らしの中で、気づかないうちに心に負担がたまることがあります。
そのつらさを紛らわせるために、アルコールや薬などに頼ってしまうのは決して珍しいことではありません。
人として自然な反応のひとつです。
しかし、ストレスを和らげる方法はそれだけではありません。少しずつ自分をやさしくいたわる時間を増やしていくこともできます。
◆こころと体をゆるめる小さな工夫
以下は、日常で取り入れやすいセルフケアの例です。無理に頑張る必要はありません。「少しだけ」の積み重ねが大切です。
- ・深呼吸をしてみる
- ・軽いストレッチや散歩をする
- ・音楽を聴く、好きな香りを楽しむ
- ・自然の中を歩く
- ・お風呂でぼんやりする、少し横になる
◆誰かと気持ちを共有することも、力になります
人とのつながりに苦手意識がある方もいるかもしれません。
それでも、つらい気持ちを誰かに話すことで心の重さが軽くなることがあります。
自助グループのメリット
自助グループとは、アルコール依存症、薬物依存症、ギャンブル依存症など、同じ問題や悩みを抱える方々が自発的に集まり、互いの体験を分かち合いながら、回復や問題解決を目指す集まりです。
専門家は介在せず、参加者同士が「言いっぱなし、聞きっぱなし」のミーティングなどを通じて、ありのままの自分で話せる居場所を見つけ、支え合います。自助グループのメリットには以下のようなことがあります。
- ・共感や理解を得やすい
- ・孤独感が和らぐ
- ・話さなくても“聞くだけ”でも大丈夫
こうした場があることを、ひとつの選択肢として知っておいてください。
◆ご家族・支援者の皆さまへ
日々の関わりの中で疲れや不安を抱えている方も多いと思います。
ご家族が元気でいることは、ご本人にとっても大きな支えになります。
- ・ときには距離をとること
- ・ご家族自身の楽しみを持つこと
これも立派な支援のひとつです。ご自身の生活や心のゆとりもどうか大切にしてください。
◆最後に
ストレスに向き合うことは、決して一人で抱える必要はありません。
「小さなことから、自分にやさしく」今日から、ほんの少しでも自分をいたわる時間をつくってみませんか。
作業療法士 えがわ