ヒドロキシクロロキン網膜症

ヒドロキシクロロキン網膜症サポートプログラム H-SUPPORT

1. はじめに

ヒドロキシクロロキンは半世紀以上前から海外の多くの国でリウマチ膠原病に使用されている薬ですが、日本でも2015年にヒドロキシクロロキンは全身性エリテマトーデスと皮膚エリテマトーデスに対して承認されました。現在は約1万5000人が使用しています。

本薬を長期(5年~)使用時の副作用として網膜症が発生する可能性があります。これまでは1%未満といわれていましたが、近年の眼科検査機器の進歩により、初期の病変が発見される頻度が増加し、最近の米国での研究では約4%に網膜症が生じること、初期の網膜症を発見し本薬を中止すれば進行しないこと、アジア人は病態が異なることなどが明らかとなってきました。日本で使用され始めたのが遅かったため、日本人のヒドロキシクロロキン網膜症については情報がほぼないのが現状です。そこで、私たちは国内の専門家、アメリカや韓国の専門家とネットワークを作り、患者と医師をサポートするプログラムを立ち上げました。

2. 患者サポートプログラムについて

ヒドロキシクロロキンを使用中に網膜症と診断された患者さんや網膜症が疑われた患者さんでご相談がある場合は以下の問い合わせフォームからにご連絡ください。

患者サポート(セカンドオピニオン)の問い合わせフォーム(外部リンク)

3. 医師サポートプログラム(症例相談)について

症例相談がある場合は以下の問い合わせフォームからにご連絡ください。

医師サポート(症例相談)問い合わせフォーム(外部リンク)

Ozawa H, Ueno S, Ohno-Tanaka A, Sakai T, Hashiguchi M, Shimizu M, Fujinami K, Ahn SJ, Kondo M, Browning DJ, Shinoda K, Yokogawa N. Ocular findings in Japanese patients with hydroxychloroquine retinopathy developing within three years of treatment. Jpn J Ophthalmol. 2021 May 20. doi: 10.1007/s10384-021-00841-9.

Yokogawa N, Ohno-Tanaka A, Hashiguchi M, Shimizu M, Ozawa H, Ueno S, Shinoda K, Browning DJ. Early onset hydroxychloroquine retinopathy and a possible relationship with blood level: comment on the article Petri et al. Arthritis Rheumatol. 2021 Feb;73(2):358-359. doi: 10.1002/art.41497.

Browning DJ, Yokogawa N, Greenberg PB, Perlman E. Rethinking the Hydroxychloroquine Dosing and Retinopathy Screening Guidelines. Am J Ophthalmol. 2020 Nov;219:101-106. doi: 10.1016/j.ajo.2020.06.030.