前立腺がん診断治療センター

前立腺がん診断治療センターについて

2023年6月から「前立腺がん診断治療センター」を開設します。
新たに『ロボット手術システム(da Vinci ダビンチ)』と『MRI-超音波融合システム前立腺生検』を導入し、放射線治療も駆使して前立腺がんの診断と治療をトータルに行うことができる体制を整えました。
前立腺がん治療の経験が豊富な医師らが、先進的ながん医療を患者さんに提供していきます。

【診断】

 MRI-超音波融合システム前立腺生検により正確にがん組織を採取し、前立腺がんを的確に発見することが可能です。
 この手法は、PSA値が高く前立腺癌が疑われる方に事前にMRI画像を撮影し、前立腺がんができている部位を確認した上で、前立腺生検時の超音波画像にソフトウェア上でMRI画像を重ね合わせた画像イメージを合成し、針を刺すべき場所を正確に教えてくれるものです。

VIOJET
フュージョン画像

【治療】

 前立腺がんが局所にとどまっている場合には、手術、放射線治療にて根治を目指すことができます。
「前立腺がん診断治療センター」にて行う主な治療は次のようなものがあり、年齢、基礎疾患に応じて患者さんとともに最も適した治療を選んでいただけるようにしております。

当院のda Vinci

①ロボット(da Vinci ダビンチ)支援下前立腺全摘術

 ロボット(da Vinci ダビンチ)支援下前立腺全摘除術が現在最も多く行われている術式で、従来の腹腔鏡や開腹での前立腺全摘と比較し、切除断端陰性率や尿失禁などの改善が示されています。

da Vinci ダビンチの詳細についてはこちら

IMRT
当院のIMRT

②強度変調放射線治療(IMRT)

  強度変調放射線治療は、前立腺の前後に位置する膀胱や直腸に当たる放射線の線量を減らし、目的とする部位に対して高い線量を当てることのできる治療法です。治療効果を高めると同時に、排尿や排便の障害や直腸からの出血といった合併症を極力少なくすることが可能です。

永久挿入密封小線源治療

③永久挿入密封小線源治療

  放射線を出す小さな線源(カプセル)を前立腺内に埋め込み、前立腺の内部から放射線を照射する治療法です。線源にはヨウ素125という放射性同位元素が密封されています。埋め込む数は50個~100個程度で患者さんの前立腺体積によって異なります。埋め込む位置は、あらかじめコンピュータを用いて、尿道や直腸など他の臓器への影響が最小で治療効果が高い場所を選びます。