心不全-息切れ、呼吸困難、むくみ、倦怠感など

心不全とは

心臓は、全身へ血液を送り出すポンプです。肺で酸素を取り込んだ血液(動脈血)は心臓を介して全身へ送り出され、全身で酸素を消費した血液(静脈血)は心臓を介して肺へ送り込まれ酸素を取り込み、また全身へ循環します。(図1)
そのため、心臓の動きが低下すると、全身の水分が貯留し、肺に水がたまったり(胸水)、下肢や顔面のむくみを生じたりすることがあります。

図1 心臓の働き

重症だと呼吸困難をきたしたり、ショック状態や多臓器不全になったりして非常に危険な状態となる場合もあります。心臓のはたらきが悪くなり、これらの症状を来たした状態を心不全といいます。心不全の原因となる疾患は種々のものが挙げられますが、代表的な疾患として、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、弁膜症、先天性心疾患、不整脈、高血圧性心疾患、心筋症、心筋炎などが挙げられます。

当院での治療

心不全が疑われる場合には、心電図、レントゲンに加え、心臓超音波、血液検査(検査項目BNP、NT-ProBNP)にて、心臓の状態を評価します。心不全を来たした原因疾患により治療は異なりますが(それぞれの項目を参照してください)、むくみや胸にたまった水に対して利尿剤を使用し、その他心不全に対する薬剤にて治療いたします。呼吸困難などが重篤な場合には入院のうえ、検査・治療を行います。

最終更新日:2018年2月28日