
湿疹や水虫などの一般的な皮膚疾患をはじめとして、皮膚腫瘍の外科的治療も積極的に行っています。いわゆる皮膚外科を積極的に行っています。診断から治療まで主に女性医師が担当します。 外国人の診察、手術も積極的に受け入れています。
| 疾病名 | 件数 |
|---|---|
| 皮膚良性腫瘍 | 41 |
| 蜂窩織炎 | 29 |
| 帯状疱疹 | 13 |
| 下腿潰瘍 | 5 |
| 薬疹 | 3 |
| 水疱症 | 3 |
| 熱傷 | 3 |
| 術名 | 件数 |
|---|---|
| 母斑 | 57 |
| 粉瘤 | 55 |
| 線維腫 | 28 |
| 脂肪腫 | 26 |
| 基底細胞上皮腫 | 18 |
| 脂漏性角化症 | 10 |
現在、当科では2種類のレーザーを用いて治療を行っています。
皮膚の色素病変に対するレーザー機器で、都立病院では当科にはじめて導入されました。
メラニンに反応するレーザーで保険適用は太田母斑、異所性蒙古斑、外傷性刺青の3疾患です。黒色、青色、茶色の色素斑に効果があります。レーザー治療は麻酔クリームを塗布して30分から1時間浸透させ、照射します。
色素に少しずつ反応するため、治療の回数は最低でも4,5回かかります。
保険適応は3か月に1度の照射のため、じっくり治療していきます。
太田母斑 レーザー治療例


2歳女児、上腕の異所性蒙古斑 レーザー治療例


中波紫外線を用いたレーザーです。アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬などの赤く、硬くなった皮膚に照射して炎症をおさめます。また、皮膚の色がぬけて白くなる尋常性白斑に照射するとメラニンを刺激して皮膚の色調がでてくるようにするレーザーです。エキシマレーザーは照射時に痛みはなく、照射後に少し皮膚が熱くなりますが、事前に麻酔のクリームを塗必要はありません。
生物学的製剤(一般名、デュプリマブ、商品名デュピクセト®)でのアトピー性皮膚炎の治療を開始しています。
アトピー性皮膚炎は全身の皮疹とかゆみが続く難治性の皮膚疾患で、従来の治療はかゆみ止めの飲み薬、ステロイドの軟膏などでした。生物学的製剤による治療は、皮膚に炎症を起こしたり、肌バリアを低下させる物質(サイトカイン)の働きを直接抑える画期的な治療で、中等症~重症の成人患者さんに対して行なわれるものです。
今までの治療で効果がなく、顔面のあかみが目立つ方や、全身に皮疹が広がっている患者さんに適応があります。15歳以上であれば使用できます。2週間に1度、腕やお腹、太ももに皮下注射します。2019年5月から自己注射が可能になりましたので、ご自分で注射することもできます。
注射薬の値段が高いので、種々の医療費の助成制度が使える場合もあります。
最終更新日:2025年8月4日