透析センターは12床の透析コンソールを有しており、インフルエンザや結核等の空気・飛沫感染患者の受け入れも可能な体制になっています。新型肺炎・結核病棟においても維持透析(3床)が実施できる体制となっています。
また、当院ICU/HCUには、透析センターより延伸させたRO供給ラインが敷設されており、ICU/HCUにおいても、OHDF/IHDF/OHFなどの大量透析液置換を伴う血液浄化が行える数少ない施設となっています。
劇症肝炎に対して大量置換・長時間OHDFを実施した実績があります。
血漿交換をはじめとするアフェレーシスや腹水ろ過濃縮再注入法(CART)の処理、末梢血幹細胞採取などの業務も行っています。
当院血液内科医師と協力し、2024年よりCAR-T細胞療法チームの一員として治療に携わっています。
―主な所有装置―
多人数用透析装置11台/個人用透析装置4台/ユニット系血液透析装置4台/持続血液浄化装置5台/末梢血幹細胞採取装置1台/血漿交換用装置1台
透析部門システム(FNW⁺)/D-FAS/エンドトキシン測定装置/生菌測定装置 他
人工心肺は心臓外科における心臓手術の際に心臓と肺の機能を一時的に代行する装置であり、臨床工学技士は人工心肺装置の操作・保守管理を行っています。手術中は心臓外科医、麻酔科医、看護師などの多職種でコミュニケーションを取りながら業務を行っています。
当院の心臓血管外科は三学会構成心臓血管外科専門医認定機構基幹施設であり、通常手術から夜間・休日の緊急オペまで対応し、近年は低侵襲心臓手術(MICS)も行っています。(心臓血管外科 | 多摩総合医療センター | 東京都立病院機構 (tmhp.jp))
―主な所有装置―
人工心肺装置2台(LivaNova社製S5)/自己血回収装置(LivaNova社製エクストラ 2台 JMS社CATSmart 1台)等/人工心肺記録 Philips社Fortec ORSYS
装置は日本体外循環技術医学会「人工心肺における安全装置設置基準に関する勧告」を遵守した装置構成となっています。
人工心肺使用時は4学会合同体外循環技術認定士を含む3名体制で行い、メインポンプは全症例ローラーポンプを使用し、逆行性脳灌流、選択的順行性脳灌流も1台のマストポンプを使用するため、シンプルな回路構成となっています。また、人工心肺術中簡易な透析を実施できるようになっており、術中、術後の早期回復や透析患者への対応も十分に行なっています。さらに、連続式血液パラメータや組織酸素モニターなどの装置も活用しすべての患者さんに安心安全な体外循環を提供できるよう目指しています。
2021年より、当院循環器内科にて経大動脈弁植え込み術(TAVI)が行われており、人工心肺担当臨床工学技士もチームの一員として治療現場で業務にあたっています。
・ポリグラフ・スティムレータ・3Dマッピング装置(CARTO3/RHYTHMIA)を用いた、アブレーション業務
・植込み型心臓デバイス植込み時プログラマ操作
・ペースメーカー外来業務および遠隔モニタリング支援業務
不整脈治療領域においては、画像ナビゲーションシステムの操作、スティムレーターの操作を行ない診断および治療支援を行っています。
植込み型心臓デバイス領域では、ペースメーカー外来支援業務/ペースメーカー遠隔支援業務が行なわれています。また、緊急手術時のペースメーカーの設定変更等も院内の臨床工学技士の対応で行われており、ペースメーカー挿入患者の迅速な手術対応も行える施設となっています。
―主な所有装置―
CARTO3/RHYTHMIA/Cryoコンソール/FARA PULSE 他
・重症心不全・呼吸不全に対する、V-A・V-VECMO/IABP/Impellaの操作業務
・特殊人工呼吸器操作使用業務 急性血液浄化業務
集中治療室は集中治療加算2を取得しており、臨床工学技士は、24時間院内に常駐する体制となっています。また当院では重症呼吸不全対するECMO治療が積極的に導入されており、臨床工学技士も呼吸不全治療に参画しています。プライマリーECMO搬送も積極的に行なわれており、臨床工学技士もECMOカーに同乗し、患者安全確保に努めています。
プライマリーECMO搬送:他院へECMOカーで参集し当院のスタッフ・器材を用いて導入し搬送すること
―主な所有装置―
ECMO装置10台/IABP4台/Impella 2台
・CAG・PCI中におけるポリグラフ、IVUS、FFR、OCT、レーザー治療機器等の操作
虚血治療においては、ポリグラフの操作や、各種検査・治療デバイスの操作を行い、循環動態不安定時は、補助循環装置の操作を行っています。
心臓血管造影室2室 ハイブリッド手術室1室
―主な所有装置―
血管内超音波診断装置/FFR測定装置/OCT装置/レーザー治療装置/日本光電社製ポリグラフRMC-5000
・中央機器管理(MEセンター)の管理監督、生命維持管理装置(人工呼吸器、除細動器、AEDなど)の日常点検や使用中点検
多摩総合医療センターにおける機器管理業務の特色は、常勤臨床工学技士と、協力企業との協働体制で運用することで、多くの医療機器が安全に使用できる体制にあることです。また、多摩メディカルキャンパス内には都立医療施設が集約されていますが、医療機器の電波(チャネル)なども臨床工学技士が管理することで安全な医療機器運用が行えるようになっています。
協力企業との協働体制で医療機器の操作及び保守管理・点検・搬送が行われ、365日24時間MEセンターと臨床工学技士による医療機器の管理が行われています。
・ロボット手術支援業務
・自己血回収処理業務(血管外科、整形、婦人科他)
・スコープオペレーター業務(呼吸器外科領域)
・術中神経モニタリング(整形外科領域MEP)
・手術室機器管理業務(トラブル対応・電気メス等の点検等)
ロボット支援手術では、使用する装置のセッティングや配線準備を行っています。手術室看護師と協力し、全症例ドレーピングを実施しています。
自己血回収は手術中に出血した血液を回収し洗浄したものを患者さんに返す治療で、臨床工学技士は装置のセッティングや操作を行っています。
2023年3月より、整形外科領域手術における神経モニタリングにて業務を行っています。
2023年9月より、呼吸器外科領域の内視鏡手術時にスコープオペレーターとして業務を行っています。
手術室内で使用している機器トラブル対応を行っています。
・当直業務(臨床工学技士2人体制)
・生命維持管理装置の操作に関連する緊急対応
・生命維持管理装置院外搬送業務(ECMO・IABP・人工呼吸器等)
当院は当直の臨床工学技士2人体制をとっており、夜間休日かかわらず良質な医療が提供できるように努めています。
当直業務は集中治療領域業務と重なるところも多いですが、ユニット/救命センターにおける間欠透析やCHDF、V-A/V-VECMOの導入や管理、補助循環装置の管理、準夜帯以降の緊急カテーテル検査や医療機器トラブル対応などを行っています。
人工呼吸器が装着されている患者搬送時にも同乗し、安全な患者搬送が行えるように努めています。
・医療機器(人工呼吸器、輸液ポンプ、シリンジポンプ、補助循環装置等)の研修実施
・生命維持管理装置の病棟スタッフ向け勉強会の講師
病棟スタッフへの生命維持管理装置の勉強会を実施しています。新人看護師への輸液・シリンジポンプの講習会を毎年実施しており、安全な医療機器の取り扱いに努めています。
https://www.youtube.com/watch?v=iohKoCdzdOs(外部リンク)
QRコードで上記アドレスを読み込めます。
施設見学の受け入れを行っています。以下のメールアドレスまでお問合せください。
氏名・連絡先(携帯電話・内線等)・見学希望日時等の記載をお願いします。
見学希望日時は第1~第2希望まで記載し、参加人数をお知らせください。(マスク装着・白衣持参でお願いします。)
1週間経っても返信が無い場合は、病院代表(042-323-5111)より内線74667(臨床工学科統括係長 古賀)まで連絡をお願いします。