入職して5か月が経過した1年生の皆さんにインタビューを行いました

現役研修医、本音トーク

みなさんが研修先として多摩北部医療センターを選んだ理由は何ですか?

Yさん

「私が最初にこの病院を知ったきっかけは予備校の紹介でしたが、実際に見学に来てみて雰囲気が良さそうだったのと、先生同士が科の垣根なくよくしゃべっていて、大学病院とは違う雰囲気を感じたっていうのがあります。あとは、女性の先生が沢山いるなと感じたので。個人的に自分のキャリアに関する質問をした時に真摯に答えてくださって…。ここはいい病院だなって思って決めました。」

Wさん

「僕もきっかけは予備校のマッチングフェアでしたが、見学に来た時に、一部の先生だけでなく病院全体・各科で「研修医を育てよう」というのが感じられて。先生たちの熱意だけでなく、制度的な面も含めて、ここで勉強すれば充実した2年間が過ごせるなと思って選びました。」

Yさん

「どの科の先生も私たち4人のことは知ってくれているよね。」

Wさん

「救急外来研修中はいろんな先生に当たるんだけど、どの先生も「君、テニス部の子だよね」とか声をかけてくれます。違う科にいても気にしてくれているんだなと思うと、来てよかったと思います。」

Sさん

「私は血液内科を考えていて。初期は市中病院でやりたかったので、血液内科のある市中病院を探していて見つけました。見学に来てみて、先生方だけでなく、コメディカルの方々もすごく優しくて。ここならしっかり2年間終えられそうだなって思い選びました。」

K先生

「そうですね。コメディカルは確かに優しいですよね。」

Sさん

「よく挨拶もしてくれるしね。」

Mさん

「自分は小児科に興味があって。いろいろ病院を探しましたが、ここは小児科に力を入れていて、小児救急もやっているところに惹かれました。あと、研修医が4人ということもあって、手技が回ってくるというか、多く経験ができる面がいいなと思って選びました。」


では、実際に働いてみての感想は?予想通りでしたか?

Mさん

「見学の時にも思いましたが、先生方やコメディカルの方たちが接しやすくて相談しやすい環境だなというのはあります。研修医が少ないので、一対一で丁寧に指導していただけるし、手技を取り合うことなく色々経験できるのでありがたいです。」

Sさん

「予想外だったことはあまりないかな。見学の時の印象とかけ離れてはいないよね。私も、見学の時にもコメディカルの人が優しいなって思ったけど、入ってみて、やっぱり優しいなって感じで…。4月の基礎研修は、色んな部門の方にご指導いただきますが、その後病棟に出てからもお世話になる方たちなので、人脈が作れていいと思います。」

Yさん

「そうだね、基礎研修では色んな部門があって病院が成り立っているということを最初に知ることができるしね。診療科の研修も何でも質問がしやすい雰囲気があります。最初は何もできなくて不安な時が多いけど、きめ細やかに見てご指導いただけるので安心できます。」

Wさん

「研修医のレベルに合わせて指導していただいている感じだよね。怒られることもあるけど理不尽ではないので納得して次に進むことができます。それと、服務的な面については、“5時半で終わるよ”って言っておきながら結局帰れない病院って結構多いイメージがあるけど、うちはそれがないから、いい意味で裏切られたなっていう印象はあります。」

Yさん

「そうだね。“当直明けは帰れる”っていうルールがあっても守られていない病院も多いし。ここはホントにちゃんとしてるよね。私は、自分がやっていけるか心配でしたけど、実際入ってみて、ここでなら2年間の研修をちゃんと終えられそうだなって思いました。守っていただいているところが大きいので。2年間の研修を何とか終えることが目標なので、それはできそうだなって思います。」

逆に「ここを直したらもっとよくなる、こうなってほしい」というこころはありますか?

Yさん

「他の病院を知らないのでどうか分からないですけど、研修医同士の関わりは少ないかなと思います。1こ上の学年ともあまり絡む機会がないですし。一緒にローテに入ることが無いので。」

Sさん

「そうだね。それと、入ってすぐの4月は、2年目の先生のほとんどが外の病院を回っていて、一番話を聞きたい2年生の先生にあまり話を聞けなかったのが残念でした。」

Yさん

「他の病院とのタスキ掛けがないから、他の病院の研修医の話も聞けないので。そういう面では研修医同士の関わりが少ないなって思いました。勝手に都立・公社系で交流があるのかと思っていたけど、そこまでではなかったな、という。でも、その分同期とは仲良くやっています。一緒に遊びに行ったりもしました。」

K先生

「なるほど。確かにそうですね。同期以外の研修医とも関わりがもてるように外部研修の時期を検討してみましょう。」


研修が始まって4か月半くらい経ちますが、今後3年目以降の進路についてイメージが変わりましたか?

Yさん

「私は始まる前に“将来何科”というのを明確に決めていなくて、初期研修で回りながら考えたいなと思っていたので、今のところ変化はないですね。自分の決意を固めるにはまだ早いなと思っているので、“決めていない”という意味で変わっていないと思います。」

K先生

「W先生はだいたい決めているんだよね?」

Wさん

「そうですね、今のところは外科系には進もうと思っています。ここは内科が強い病院だと思いますが、研修が始まって内科の先生方といろいろ話してみて、「内科もおもしろそうじゃん」と思った点は変わりましたね。BSLでそういう一面しか見えてないからかもしれないけど、内科はのんびりしてるように見えちゃって、自分は性格的に外科でやっていった方がいいのかなって思ってたんですけど、ここへきて内科の先生も忙しく、やりがいをもって働いているのを見ると、内科も将来的に考えてもいいのかなって思い始めました。」

K先生

「S先生は血液内科志望だよね?」

Sさん

「内科ということだけは決めています。まだ外科も回ってないですが、内科っていうのは変わってないです。」

Yさん

「一番初めが志望科の血液内科だったけど、どうだった?」

Sさん

「回ってみて、やっぱりいいなって思いましたね。面白いなあって。」

K先生

「M先生は最初から小児科志望でしたっけ?」

Mさん

「そうです。小児科志望です。まだ小児科を回ってないので何とも言えないですけど、一般小児を学ぶにはすごくいいところだと思います。ただ、小児外科とかも経験してみたいなっていうのもありますし、NICUとか集中治療とかの専門にもし興味をもったらどうしようかなって感じですかね。」

Yさん

「最初は一般を診るっていうのはいいかも。大学とかとは絶対違うし。」

Sさん

「ここはcommon diseaseの患者さんがいっぱいくるからね。」

K先生

「それに、うちの小児科は専門研修になると都立の小児総合と連携を組んでて頻繁に行き来してるから、専門的な内容も十分に研修できるしね。小児科の研修先としては、とても充実してると思います。実際、人気も高いです。」


来年から定員が1学年4人から5人に増えますが、どう思いますか?

Yさん

「5人になっても、たぶん当直が重なるってこともないので、今までのようにやれるとは思います。多少研修のプログラムを動かすことがきつくなると思いますが。診療科が重ならないように組まないといけないので。」

k先生

「意外に冷静に分析していますねぇ。」

Yさん

「2年目の先生が全員いるってことが無いので、研修医が当直週1回っていうのも守れるし。たまに土曜日の当直もあるけど、それは稀な気がします。」

Mさん

「仕事仲間が増えるのはとても良いことだと思います。お互い刺激し合って、自分も成長していきたいです。」

Sさん

「一緒にたまほくを盛り上げて行きましょう!!」


最後に、学生さんに伝えたいメッセージを四字熟語でお願いします。

Mさん

「『切磋琢磨』じゃないですか。お互いに刺激し合っていってほしいですね。」

Sさん

「『自分次第』。うちは自分のやる気次第ってことです。勉強したければ残ってやってもいいし、院外の勉強会のような機会もたくさんあります。自分次第で働ける病院かな…と思います。」

Wさん

「『適材適所』。一人一人の能力は違うわけだけど、自分の能力が、ここに合うけどここに合わないっていうのは自分で探していってほしいと思います。どんなに能力が低いと思っていても、自分に合うところ、できることは絶対あるはずだから。そこを探せるいい病院だよって伝えたいです。あと、学生目線からすると2次救急は3次救急よりも下っていうイメージがあるかもしれないけど、医療を担う上で、2次救急・3次救急それぞれに役割があり、どちらも対等なんだっていうことがここに来て分かったことです。これから医師になる皆さんにも、それぞれの役割の中で全力を尽くして欲しいって思います。」

Yさん

「『和気あいあい』ですかね。うちは和気あいあいとしていると思います。」

Sさん

「とてもいい事じゃない。」

Wさん

「研修医くらい仲良くしなきゃね。」

K先生

「研修医くらいが最後だよね、同期というか、だいたい同じようになるっていうのが。たぶん3年目以降は専門になって、どんどんバラバラになって、一緒に働いている人たちもずっと下から一緒っていう人はいなくなるので。」

「よく「どういう研修医に来て欲しいですか」って聞かれるけど、見学の時にも話したように「真面目にコツコツ諦めない」研修医が欲しいですと答えています。最近は、そういう人が研修に来てくれるようになって、こちらとしても教え甲斐があります。最初は「大丈夫かな?」と、正直、少し不安になった研修医もいたけど、2年終わった時に随分たくましくなった姿を見ると、嬉しいというかホッとした気持ちになりました。初期研修は終了時点がゴールではなくて、そこからが始まりだと思っています。まだまだ先は長い。これからもがんばってください。」