地域とともに生きる総合診療医を育成し
価値ある医療を地域に暮らす人々に提供します

当院での研修の特徴

東京都立多摩北部医療センターは人口約75万人を有する東京都北多摩北部医療圏の地域医療支援病院であり、まさに地域に密着した医療の最前線として機能している病院です。病床数340床の中規模ですが、25の診療科を有しています。内科は循環器内科・消化器内科・腎臓内科・内分泌代謝内科・血液内科・リウマチ膠原病科・神経内科と豊富に内科系各診療科が揃っており、大規模病院と同等の医療を提供できます。また診療科を超えての連携が強く、疾患については専門的診療を追求しながら、患者を総合的に診療しています。またドクターズアシスタントを配置するなどタスクシフトを進めており、診療や研修に集中できる環境です。
東京都立病院機構の総合診療研修プログラムの一環として、当院を基幹病院とした総合診療研修プログラムを日本専門医機構に申請しています。2024年度から後期研修医の募集を開始いたしました。総合診療I(診療所・小規模病院での研修)6カ月、総合診療II(基幹病院などでの研修)6ヶ月(総合診療Iと総合診療IIを合わせて18ヶ月以上)、小児科3ヶ月、救急3ヶ月が必修となっています(この中に6ヶ月以上の医師の少ない地域(いわゆる僻地)研修を含みます)。当院でも幼児から高齢者まで幅広く豊富な症例を経験することが可能であり、また多くの連携施設で充実した研修を行うことが可能です。さらに東京都立病院機構の強力なバックアップのもと、研修リソースの充実に努めており、基幹施設外でも指導や学習の機会を確保しています。総合診療専門医取得後は、病院総合診療医または新・家庭医療専門医などのサブスペシャリティの取得が可能となります。
本プログラムを通じて、総合病院ホスピタリストを育成します。人間中心の医療・ケアの提供、診断が分からない不確実性の中でも臨床推論を進める能力、地域のニーズに応じた連携のマネジメントなどを身につけることができます。病院や診療所での外来、病棟、救急部門、訪問診療、僻地や島嶼など様々な場面で独立し、あるいは必要な助けを得ながら診療を行うために必要な様々なスキル(身体診察や超音波検査など)を会得することができます。
1年目より内科後期研修プログラムとのダブルボード研修が可能です。総合診療プログラムと並行して内科研修プログラムを行い、総合診療プログラム3年に加えて、1年内科研修を行うことで内科専門医の受験資格を得ることができます。また、このダブルボードを前提に、専攻医2年目より内科サブスペシャリティ研修プログラムとの連動研修を行うことも可能です。

プログラムの概要

プログラム名

たまほく総合診療プログラム

取得可能資格

総合診療専門医

プログラム年数

3年もしくは4年

施設群連携施設名

基幹連携

東京都立多摩北部医療センター
東京都立広尾病院
東京都立多摩総合医療センター
東京都立多摩南部地域病院
東京女子医科大学
奥多摩病院
常陸大宮済生会病院
石橋クリニック
公立置賜総合病院

 

研修内容

総合診療医として外来・入院患者を順次担当します。担当医として入院から退院、外来フォローまでの経時的な診断・治療の流れを通じて、一人一人の患者の全身状態、社会的背景・療養環境調整をも包括する全人的医療を実践します。

<ローテート例>

14-6月7-9月10-12月1-3月
1年目総合診療Ⅱ総合診療I (診療所)
総合診療科外来、内科系当直研修、JIMECC受講
2年目小児科救急リウマチ膠原病循環器内科
総合診療科外来、内科系当直研修、JIMECC受講
3年目総合診療II(僻地)腎臓内科血液内科
症例経験の足りないところを地域医療で重点研修
4年目消化器内科神経内科リウマチ膠原病科
内科専門医を見据えた内科中心の研修