呼吸器内科 - シニアレジデント募集

2024年3月
・年度末となり、当院呼吸器内科を卒業する人や入職する人がおり、それぞれの人の将来が楽しみです。
・呼吸器内科シニアレジデント(専攻医)は、上原先生と池田先生が卒業します。今後は、国立がん研究センターと駒込病院の総合診療科で活躍してくれます。
・上原先生は今年度の院長賞(最優秀英文論文賞)をとりました。これは年度内に常勤医を含めた院内で一番インパクトファクターの高い雑誌に掲載された人に贈られる賞です。
・池田先生は、内科専門医に加えリウマチ専門医、結核・抗酸菌症認定医、抗菌化学療法認定医も取得しました。日ごろから様々な疾患の診療にあたり、呼吸器疾患に限らず幅広い内科疾患に対応してきたことが今回の専門医および認定医取得につながったと考えます。
・呼吸器外科の堀尾裕俊先生が退職され、国立がん研究センター中央病院呼吸器外科より中川加寿夫先生が就任されました。これからも呼吸器疾患を診療する科で連携し、患者さんのためになる最良の医療を目指して診療していきます。
・当院で専攻医として働くことを考えている方、他院専攻医の方や専攻医終了後の方など、当院にご興味をお持ちの方は、ぜひ一度見学にいらしてください。

見学担当: km_kenshu[atmark]tmhp.jp、 [atmark]を@に変えてお気軽に相談ください。

2023年12月
呼吸器内科のホームページが更新されていないことをシニアレジデントから指摘を受け反省しました。
これからは月1回を目標に更新していきますので、よろしくお願いいたします。

今年の呼吸器内科の出来事としては

  • 常勤医の箱崎先生が留学制度を利用して、海外研究留学に行きました。駒込病院呼吸器内科として初めてのことであり、許可していただいた病院に感謝しております。
  • 2023年3月まで呼吸器内科シニアレジデントだった植松先生が、米国臨床腫瘍学会(ASCO)にて口演発表を行いました。癌治療における世界で一番の学会であり、口演発表を行ったことのある日本人医師は多くありません。呼吸器内科でもASCOでの口演発表は初めての出来事でした。
  • 呼吸器内科シニアレジデントの平田先生が、欧州臨床腫瘍学会アジア(ESMO Asia)にてポスター発表を行い、Best Poster賞を受賞しました。

その他にもスタッフやレジデント、シニアレジデント、短期研修医の活躍により、様々な研究発表や論文投稿を行うことができました。
来年も患者さんに役立つような様々な研究を行っていきます。

シニアレジデント募集

1.呼吸器悪性腫瘍を中心に学ぶ

当院は、東京都の都道府県がん診療拠点病院です。呼吸器内科は50床の入院病床があり、入院患者さんを中心に診療します。

新規薬剤の治験や臨床試も多く参加しています。豊富な症例を用いての臨床研究を行ったり、当院が参加している臨床試験グループ(JCOG, WJOG, NEJ, TORGなど)に臨床試験の提案を行うこともできます。また、気管支鏡検査は年間400~500件行っており、多くの検査を経験することができます。このように、呼吸器悪性腫瘍の診断から治療を一貫して学ぶことができます。

科内カンファレンス(入院患者さん全員の画像や治療方針の検討を行います)、ワークカンファレンス(現在呼吸器内科で行っているもしくは予定している治験や臨床研究の確認や検討を行います)、呼吸器キャンサーボード(呼吸器内科、呼吸器外科、放射線治療部、放射線診断部、病理部などが参加し症例の検討を行います)などに参加していただきます。希望する場合は、各種オンライン研修会、都内各所で行われている多くの研究会や臨床試験グループの研修会に参加することも可能です。

スケジュール(1週間)

当院は様々な臨床試験グループに所属し他施設との交流は盛んです。国立がん研究センター中央病院や国立がん研究センター東病院などには当院の卒業生が多く在籍しており、頻繁に情報交換を行っています。

2.個人の希望に沿った研修とキャリア支援

駒込病院呼吸器内科では、チーム制で診療にあたっています。前述のカンファレンスに加え、チーム内で診断や治療方針をディスカッションし治療にあたります。ローテーションは、規則の範囲内で個人の希望を重視します。呼吸器内科専門医の取得に加え、気管支鏡専門医、がん治療認定医やがん薬物療法専門医を目指すことも可能です。呼吸器内科シニアレジデントがローテーションした院外施設は、各都立病院、国立がん研究センター中央病院、国立がん研究センター東病院、静岡県立静岡がんセンター、神奈川県立循環器呼吸器病センター、複十字病院などがあります。
卒業後のキャリアとしては、がん診療拠点病院をはじめ大学病院や公的病院で診療や研究を行っている人が多くいます。また、駒込病院呼吸器内科を卒業後に、緩和ケアや救命救急、在宅診療に進む人もいます。

ローテーション例

ローテーションの例
(連携プログラム枠の場合は、シーリング対象外の施設で1.5年の研修が必要となります。)

3.問い合わせ

シニアレジデントに興味を持っていただけましたら、下記の連絡先までお気軽に相談ください。
まずはぜひ、見学にいらしてください。

見学担当:km_kenshu@tmhp.jp

シニアレジデントの業績

過去2年のレジデント/シニアレジデント/短期研修者の業績論文(筆頭著者)

1

Terashima Y, Hakozaki T, Uehara Y, Miyanaga A, Kasahara K, Seike M, Hosomi Y.; Prognostic significance of initial tumor shrinkage in patients with stage III non-small cell lung cancer treated with durvalumab following chemoradiotherapy. (外部リンク)Int J Clin Oncol. 2023 Nov 30.

2

Nishida S, Toriyama K, Yomota M, Hosomi Y.; Malignant pleural mesothelioma with resolution of pleural effusion. (外部リンク)Respirol Case Rep. 2023 Oct 15;11(11): Online ahead of print

3

Terashima Y, Hakozaki T, Takeuchi S, Hosomi Y.; Lenvatinib rechallenge in a patient with advanced thymic carcinoma: A case report. (外部リンク)Thorac Cancer. 2022 Dec;13(23):3408-3411.

4

Uehara Y, Watanabe K, Hakozaki T, Yomota M, Hosomi Y.; Efficacy of first-line immune checkpoint inhibitors in patients with advanced NSCLC with KRAS, MET, FGFR, RET, BRAF, and HER2 alterations. (外部リンク) Thorac Cancer. 2022 Jun;13(11):1703-1711.

5

Fukuda A, Okuma Y, Hakozaki T, Mirokuji K, Yomota M, Hishima T, Hosomi Y. ; Cisplatin and Irinotecan as First-Line Chemotherapy for Previously Untreated Metastatic Thymic Carcinoma: Updated Analysis. (外部リンク)Front Oncol. 2022 Jan 14;11: Online ahead of print

6

Kitadai R, Zenke Y, Hishima T, Hosomi Y.; Intracranial complete response for non-small-cell lung cancer patient with negative PD-L1 expression of the lung using nivolumab. (外部リンク)Cancer Rep (Hoboken). 2022 Feb;5(2): Online ahead of print

7

Uehara Y, Hakozaki T, Kitadai R, Narita K, Watanabe K, Hashimoto K, Kawai S, Yomota M, Hosomi Y.; Association between the baseline tumor size and outcomes of patients with non-small cell lung cancer treated with first-line immune checkpoint inhibitor monotherapy or in combination with chemotherapy. (外部リンク)Transl Lung Cancer Res. 2022 Feb;11(2):135-149.

過去1年のレジデント/シニアレジデント/短期研修者の学会発表(2023/12/25現在)

  1. Uematsu et al. First-line immune checkpoint inhibitors alone or in combination with chemotherapy in real-life elderly patients with advanced non-small cell lung cancer (NEJ057). 2023 ASCO annual meeting (口演発表).
  2. Hirata et al. Clinical outcomes by infusion timing of immune checkpoint inhibitors in patients with locally advanced NSCLC. ESMO Asia 2023(ベストポスター賞).
  3. Uehara et al. Pan-cancer analysis of 4-1BB transcriptome expression and its impact onoutcome in patients treated with immune checkpoint inhibitors. ESMO Asia 2023.
  4. 植松真生ら. Immune checkpoint inhibitors after proton beam therapy for head and neck mucosal melanoma: case series. 第20回日本臨床腫瘍学会学術集会.
  5. 小林孝行. Association between tumor mutation burden and oncogenic mutation affecting the immune system of patients with non-small cell lung cancer. 第20回日本臨床腫瘍学会.
  6. 小林孝行. 新鮮凍結組織検体を用いた AmoyDx 肺癌マルチ遺伝子 PCR 検査結果の検討. 第46回日本呼吸器内視鏡学会学術集会.
  7. 平田剛士. 当院における気管支鏡検体を用いた AmoyDx 肺癌マルチ遺伝子 PCR パネル検査結果についての検討. 第46回日本呼吸器内視鏡学会学術集会
  8. 小林孝行. 化学放射線療法およびDurvalumab維持療法後の再発非小細胞肺癌に対する免疫療法の有効性に関する検討. 第64回日本肺癌学会学術集会
  9. 岸野圭冴. 当院における遺伝子パネル検査及びEGFR単一遺伝子検査の経年的変化についての検討. 第64回日本肺癌学会学術集会
  10. 上田梨紗. 当院におけるKRAS遺伝子 G12C変異陽性肺癌に対するソトラシブの有効性及び安全性の検討. 第64回日本肺癌学会学術集会
  11. 三澤一仁. 当院における進展型小細胞肺癌に対するデュルバルマブ併用化学療法の有効性及び安全性の検討. 第64回日本肺癌学会学術集会
  12. 平田剛士. 当院におけるMET exon14 skipping陽性肺癌の診断及びテポチニブの有効性・安全性の検討. 第64回日本肺癌学会学術集会
  13. 後藤貴子. 当院におけるMET exon14 skipping陽性肺癌の診断及びテポチニブの有効性・安全性の検討. 第64回日本肺癌学会学術集会
  14. 池田早織. 肺扁平上皮癌に対し免疫チェックポイント阻害薬(ICI)投与中に肝障害(irAE肝炎)を発症し、ミコフェノール酸モフェチル(MMF)が奏効した1例. 第195回日本肺癌学会関東支部学術集会.
  15. 高浜湧介. ペースメーカー装着患者の非小細胞肺癌に対し化学放射線療法を施行した1例. ; 第687回日本内科学会関東地方会.
  16. 吉永忠継. 高齢(52 歳)で初めて指摘された右肺底区動脈大動脈起始症の一例. 第255回呼吸器学会関東地方会.
  17. 三浦基嗣. 症候性下垂体転移を伴う肺腺癌に対してホルモン補充療法を併用することで化学療法を継続できた2例。第197回日本肺癌学会関東支部会学術集会