後期研修(シニアレジデント)-消化器内科コース募集概要-

シニアレジデント募集 (概要)

初期研修後、いよいよ専門性を持った医師としての扉を開ける時、どんな場所・カリキュラムで何を目指して研修生活を送りたいですか?このサイトを見てくださっている方は、消化器内科を専門と決め、初期研修の次のステップの病院を探されている先生が多いかと思います。東京にあるがん・感染症センター駒込病院の消化器内科後期研修(シニアレジデント)をぜひ知っていただき、我こそはという先生方、ご見学をお待ちしています。

目次

  1. 駒込病院 消化器内科の特徴
  2. カリキュラム
  3. 経験できるスキル
  4. 研修期間中に取得できる資格
  5. まとめ

1. 駒込病院 消化器内科の特徴

当院は名称 “がん・感染症センター都立駒込病院” の通り、がんと感染症が強い病院です。

特に”がん”領域では東京都で2つの “都道府県がん拠点病院” に指定され、最先端の治療を提供と情報発信をしています。臨床スキルだけにとどまらず、学会発表や論文作成にも力を入れています。そんな駒込病院の消化器内科の最大の特徴は医局派遣がないことです。組織は病院所属スタッフで構成され、異動は原則ないため、以下の2つのメリットがあります。

  • 専門性を高められる
  • 臨床と研究を同時・同施設で取り組むことができる

市中病院でありながら、世界に通用する最先端の治療や技術を目の当たりにできる点、世界に発信できる研究に携われる点は、消化器内科医のスタートを切るには大学病院施設にも劣らない恵まれた環境です。また医局派遣がない特徴から、勉強のために大学病院や他病院からの受け入れも多く行なってきた歴史があります。2024年度も大学医局所属の先生や他院所属の先生方の受け入れを予定しています。

2. 後期研修(レジデント)のカリキュラム

当院の後期研修医(シニアレジデント)の所属先は『東京医師アカデミー(リンク依頼)』です。東京医師アカデミーは、都立病院・公社病院の計7200床のスケールメリットを活かし、臨床を重視した質の高い医師を輩出するためのシステムです。研修修了後には都立病院や公社病院への就職の可能性もあります。 (詳細は東京医師アカデミーをご参照ください)。

消化器内科の後期研修期間は基本4年間です。4年間で患者さんの診察や診断を通して消化器内科全般の知識をつけます。急性腹症への対応(腸閉塞、急性膵炎、急性胆管炎など)や、吐血、血便などのへの緊急対応は消化器内科だからこそ活躍できる疾患です。これらは後期研修の先生がメインとなり初期の段階から経験を積みます。また後期になると習熟度に応じて高度技術を要するESD、ERCPの経験もしてもらうこともあります。

新専門医制度により4年間のうち約1年は連携している他院へのローテートが可能です。都立病院・公社病院はもちろん、過去に連携歴のある病院からも選択できます(※)。他院から駒込病院に来られる先生も多いので切磋琢磨できます。実際に後期研修をされた先生のローテートカリキュラム表を以下に示します。

ローテート例
後期研修のローテート例:
腫瘍内科や病理科へのローテートも含まれ、消化器内科疾患に関連した勉強を多方面から学びたい、意欲の伝わるローテートです。

当院では消化器内科と肝臓内科が別れているため肝臓疾患は肝臓内科をローテートします。また腹部エコーの手技は当科でも学べますが、臨床検査科へのローテートを選択肢、より集中的にエコー全般を学ぶ先生もいます。さらに当院の癌診療を支えてくれている診断部として病理科が充実しているのが特徴です。病理診断を深く学ぶ事は、消化器疾患を学ぶ上でとても大切で、後期研修中に3−6ヶ月の病理科をローテートすることで内視鏡所見と病理所見を照らし合わせ、内視鏡の診断能力の向上を目指す事ができます。

※ローテート連携の実績病院

都立墨東病院、多摩総合医療センター、都立広尾病院、都立大塚病院、多摩北部病院、麻生飯塚病院、がん研有明病院、国立がん研究センター中央病院、国立がん研究センター東病院、かわぐち心臓呼吸器病院、複十字病院、静岡がんセンター、東京ベイ浦安市川医療センター、神奈川県立循環器呼吸器病センター、湘南鎌倉病院、自治さいたま医療センターなど

 3. 後期研修(シニアレジデント)期間中に経験できるスキル

  1. 腸閉塞、急性膵炎、急性胆管炎を含めた急性腹症、吐血、血便などの緊急疾患への初期対応は後期研修の初期の段階から経験を積み、専門医取得に必要なコモン症例も十分に経験できるでしょう。緊急疾患への対応にも積極的に関わってもらうことで後期研修の3-4年目には一人で一通りの上下部内視鏡のスクリーニング検査と、緊急疾患への対応ができることを目標としています。
  2. 手技に関しては後期研修1-2年で上部消化管内視鏡検査、下部消化管内視鏡検査を行います。もちろん実臨床に移る前に毎日モデルで練習する環境も整っています(図1,2)。

    胃モデル
    図1:胃モデル
    胃内には複数の病変があり、実臨床に沿っているモデルです。
    大腸モデル
    図2:大腸モデル
    送気や脱気も可能で難易度も変えられます。ポリープ切除機能もあります。
  3. 後期研修3年目では、早期癌の深達度診断や内視鏡治療、ERCP、PTGBD、PTCDの手技も学ぶことができます。シニア4年目には本人の希望があり、かつ習得が期待されたレジデントには食道ESD、胃ESD、大腸ESD、EUSによる膵癌の早期診断にも積極的に関わってもらい、消化器癌のスペシャリストへの第一歩を経験できます。もちろん初期研修で内視鏡に触ったことがない先生でも、最初は上級医と一緒に練習をしますので安心してくださいね。(図3)

  4. 大腸モデルで練習する先生
    図3:大腸モデルで練習する先生
    先輩たちが見守ってくれているのは嬉しいですね!
  1. 4年目の1年間は希望により消化管チームもしくは胆膵チームに比重をおいた研修を受けることができ、レジデントの先生の将来を考慮した研修となっています。また個人差はありますが、希望や内視鏡スキルに応じて、ESD、EUS-FNA、ERCPといった難易度の高い手技を主体で学べるのも4年目の醍醐味です。
    こうした高度技術を、各臓器毎の専門の先生から直接教えてもらえる経験は、当院でならではの"オイシイ研修"と思います。

  2. ESDモデルで練習している先生
    1. 図4:上級医より直接指導を受けながらESDモデルで練習している先生
      本人の熱意に比してどんどん上達していきます。
  3. 4. 研究期間中に習得できる専門医や資格

  4. 当院は日本内科総合専門医(旧日本内科認定医)、消化器病専門医、消化器内視鏡専門医が取得できる指導施設です。消化器病専門医および消化器内視鏡専門医に関しては4年間の研修期間に十分に研修に間に合う件数の取得が可能です。またローテート内容によっては過去に以下の専門医を取得した先輩もいます(制度が変わり取得しにくい専門医もあります。適宜ご確認ください。)

  • 内科総合専門医 
  • 日本消化器病専門医
  • 日本消化器内視鏡専門医
  • 肝臓内科専門医
  • 食道専門医
  • 消化管専門医
  • 小腸カプセル内視鏡認定医
  • ピロリ専門医

5. まとめ

駒込病院の消化器内科後期研修(レジデント)の紹介はいかがでしたか。

当院の特徴をまとめます。

  • 後期研修の初期から臨床・学術の両方を学べる環境がある
  • 手技向上のためのモデルおよび指導医が充実している
  • 専門医の習得に苦労はしない
  • 将来を考慮した研修が受けられる

4年間の過ごし方は伝わったでしょうか。ここで伝えきれないこともたくさんあります。
興味を持ってくれた先生は、実際仕事をする現場にぜひ見学しに来てください。
お待ちしています。

次実際の職場環境や、レジデントの先生からのメッセージのコンテンツもあります!

後期研修をご検討の先生方へ-先輩メッセージ付-

 

リンク:新専門医制度でのシニアレジデント募集についてhttps://www.tmhp.jp/komagome/recruit/kenshu/senior.html

臨床研修に関するお問い合わせ:km_komagomeboshu@tmhp.jp