患者さんによりそう放射線科

患者さんによりそう放射線科

 私たち診療放射線技師の最も重要な役割は、医師が診断するための高品質な画像の提供と質の高い放射線治療の実施です。しかし、もちろんそれだけでは十分ではありません。患者さんに快適で安全に検査や治療を受けていただくことは、とても大切なことと考えています。患者さんによりそい、満足していただくために、様々な視点での検討と実践を行っています。

主な取組をご紹介します。

 

患者サービスへの取り組み

(1)患者さんの立場に立った対応に努めます。

"明るく、優しく、正確に" を合言葉に、状況に応じた柔軟な対応を心がけます。インフォームドコンセントの充実をはかり、患者さんとの出会いを大切にして、「放射線科へかかるなら都立病院機構」と思っていただけるような接遇を目指します。

 

(2)放射線検査時の被ばく線量低減に取り組みます。

放射線科で受けていただく検査では、ほとんどの場合放射線被ばくは避けられません。最小限の放射線量で最大限の効果を得られるよう、最適な検査を実施します。撮影条件や装置の特性に留意し、常に被ばく線量の低減に取り組みます。

 

医療安全への取り組み

(1)都立大学と連携してX線装置の精度管理を実施しています。

都立大学と連携して、毎年、定期的にX線装置の精度管理を実施しています。各施設の担当者が装置毎にX線量の測定を行い、収集したデータを都立大学で解析します。X線出力に問題があれば迅速な対応が可能であり、安全な検査の基礎となっています。

 

(2)安全な放射線治療を提供します。

放射線治療は、ひとたび間違いが起きると大きな事故につながります。治療計画用CT装置、治療計画装置、治療装置など日常の精度管理が必要な装置が多い上、治療の基礎となるX線や電子線の定期的な測定も必要です。質の高い安全な放射線治療のため確実な品質管理を実施します。

 

経営改善への取り組み

(1)放射線部門におけるQI(Quality Indicator)を作成し、業務改善を目指しています。

技師の視点から放射線部門の質が評価、推察できるような項目を策定し、各施設の質の向上及び放射線部門全体の質の改善を図ります。QIを基に各施設、特徴や強みを生かした医療を提供します。

(2)経営に関する研修に積極的に取り組みます。

医療環境が厳しくなり、医療従事者にも経営感覚が求められています。多くの高額医療機器を扱う診療放射線技師には、高い専門性とともにコスト意識も必要です。経営に関する知識を習得するため、研修等への参加など積極的に取り組みます。