松沢病院看護部

看護職員のメンタルヘルスサポート体制

 看護職を含む医療・福祉は、精神障害による労災請求件数の多い職種といわれています。医療従事者、看護師は他の職種に比べ、量的労働負荷(仕事量)や労働負荷の変動(仕事量の変動)が大きく、ストレスが高まり疾患発生の危険性が高いとされています。
当院では、図のように、メンタルヘルス不調の看護師への対応(早期発見、早期治療勧奨、勤務調整、復帰時の対応など)のみならず、メンタルヘルス不調を発生させないために組織的な取り組みをしています。精神看護専門看護師をはじめ、リソースナースがライン外のケアとして、当該スタッフに寄り添った大切な役割を担っています。

つくしサポートチーム活動

(精神看護専門看護師:高橋・藤原・田中)

 「つくしサポート」は、約10年前から精神看護専門看護師が新人看護師の様々な葛藤に寄り添い離職を防止するとともに、臨床で力を発揮できるよう支援することを目的に活動を開始しました。つくしサポートは、新人同士の横のつながりを支え、互いに相談しやすい場づくりを大切にしています。実施内容はストレスに関する心理教育、相互交流を促進するレクリエーション、自身の成長・変化に気づくセッションなど多岐にわたります。また、新人のメンタルヘルスサポートには、実際に人材育成を担う看護師長や指導者、先輩看護師との協働が欠かせません。

 つくしサポートチームは、新人を含む看護職員の相談に繋がりやすいように、定期的に病棟ラウンドを行っています。そのため、看護師からは「同期とリラックスして話せる場があってよかった」、「ストレス発散になり、明日から頑張ろうと思えた」、「コロナもあって皆で集まる機会がなく、話せる場があってよかった」などポジティブな感想を頂いています。また、活動を重ねるごとに、つくしを卒業した先輩看護師たちが主体的に新人のフォローをしてくれるようになり、よい循環が生まれています。今後も、つくしサポートチームは、松沢ならではの『その人らしさ』を大切にした人材育成、メンタルヘルスサポートを目指していきます。