
症状
肝臓がんは末期に至るまで比較的臨床症状に乏しく、全身倦怠感、食欲不振、腹部膨満、発熱といった併存する慢性肝障害に由来する症状が主体となります。
検査
肝臓がんは症状だけでは早期発見する事が難しい疾患です。したがって先程述べた肝臓がん発症の危険因子を有する方々(B型、C型肝炎ウイルスにかかっている方、アルコール性肝障害を有する方)に対して、定期的な超音波検査や血液検査(AFP, PIVKA-Ⅱなどの腫瘍マーカー)に行うことによって早期発見を目指すことになります。
超音波検査で肝臓がんが疑われた場合は、造影剤を用いたCT、MRI検査(dynamic CT、dynamic MRI)を行います。造影剤の染まり具合によって腫瘍の性質を調べるとともに、超音波だけでは検出しきれない微小な腫瘍を探し出す事を目的とします。
肝臓がんの治療は肝臓の予備力(肝障害度)によって治療方針が変わってきます。腹水の有無、血清ビリルビン値、血清アルブミン値、プロトロンビン活性値、ICG試験(ICGという緑色の試薬の排泄試験)の5項目を評価します。
治療
当院では患者様の肝機能や全身状態を勘案した上で、各患者様に最適な治療を行うようにしています。
肝臓がんの三大治療は肝切除、経皮的局所療法(ラジオ波焼灼術)、肝動脈塞栓療法(カテーテル治療)です。がんの根治性と肝機能保持を両立させる治療方法を選ばなければなりません。肝切除は根治性の高い治療方法ですが、肝機能に見合った切除が必要です。

日本肝臓学会では治療法の選択のために、「肝癌診療ガイドライン」を発行しており、その中に「肝癌治療アルゴリズム」というフローチャートが示されています。治療法の選択には「肝障害度」「腫瘍数」「腫瘍径」の3つの基準が記されています。肝障害度とは前述しました腹水の有無、血清ビリルビン値、血清アルブミン値、プロトロンビン活性値、ICG試験(ICGという緑色の試薬の排泄試験)の5項目の検査結果を点数化し、A~Cの三段階に分類します(Aが肝機能良好、Cが不良となります)。肝障害度Cの場合には肝移植もしくは緩和治療の適応となります。肝障害度AまたはBの場合には腫瘍の数、腫瘍径をみて治療方法を決定してくことになります。
お問い合せ先
消化器内科、外科を問わず外来までお気軽にお問い合わせください。他院からのご紹介の場合には診療情報提供書(紹介状)をご持参いただきますようお願いいたします。(当院を初めて受診される方は初診の方をご覧ください。)
最終更新日:2026年3月13日

