
胆管とは、肝臓で作られた胆汁(消化液の一種)を十二指腸まで流すための管で、その途中に胆嚢があります。これら全体を胆道(たんどう)と呼びます。胆管は肝臓から出たところから始まり、十二指腸にある胆管開口部(十二指腸乳頭といいます)までを指し、胆道がんには、胆管がん(左右肝管・総肝管・総胆管に発生する悪性腫瘍)、胆嚢がん(胆嚢に発生する悪性腫瘍)、乳頭部がん(胆管の開口部である十二指腸乳頭部に発生するがん)の3種類があります。男性に多く、60歳代にピークがあります。
症状
胆管がんの多くは閉塞性黄疸(がんのために胆管の通りが悪くなり、胆汁があふれてしまう状態)によって発症します。皮膚や眼球が黄色になっているのを家族や友人に指摘される、あるいは鏡でみて自覚することが発見の契機になります。また尿が濃くなったり(褐色尿)、便が白くなったり、体のかゆみがきっかけになることもあります。同じように閉塞性黄疸を来す疾患である、胆管結石とは異なり腹痛、発熱で発症する事は少ないです。
検査
胆管がんを疑う黄疸を認めた場合には、まず非侵襲的な超音波検査やCT検査、MRI検査(MRCP)を行い、胆管の状態を調べます。CT検査では同時に肺や肝臓などのほかの臓器に胆管がんが転移していないか調べることができます。 閉塞性黄疸と診断された場合は精密検査を行います。
内視鏡的逆行性膵管造影(ERCP)は内視鏡(胃カメラ)を十二指腸に挿入し、そこから細い管を膵管の中に入れて、直接胆管を描出します。腫瘤による胆管の圧迫などの胆管がんに特徴的な所見が得られることがあります。また、胆汁を採取してがん細胞の有無を調べることもできます。検査により膵炎を起こすことがあるため、患者さんに負担のある検査といえますが、胆管がんの精密検査としては重要な検査です。また閉塞性黄疸を生じた場合、閉塞部位を越えてチューブを胆管内に留置することで、黄疸を治療する事も出来ます。
胆管がんが疑われた場合には、CEA, CA19-9などの腫瘍マーカーを測定します。また、治療の効果判定にも使用されます。
治療
治療は、胆管がんの進行度や状態により異なります。手術は最も根治的であり唯一長期予後が期待できる治療方法です。術式は胆管がんの占拠部位によって決まります。肝臓のすぐ近く(肝門部から上部胆管がん)では、肝臓の切除が必要になります。中部から下部胆管がんでは、下部胆管が膵臓、十二指腸と接していることから膵臓、十二指腸、場合によっては胃の一部までの切除(膵頭十二指腸切除といいます)が必要になります。広範囲におよぶ胆管がんもあり、その場合には肝臓の切除と膵頭十二指腸切除の両方が必要な場合もあります。腹部の手術の中では一番侵襲の大きい部類にはいる手術が必要な疾患です。がんの広がりについて詳しい検査を行ったうえで、安全かつ治癒を目的とした切除を目指します。
手術で取りきれる範囲を越えて胆管がんが広がっている場合は、手術よりも放射線療法や化学療法の方が第一選択となります。閉塞性黄疸に対しては、胆管の通りが悪くなった部位にステント挿入を行うこともあります。
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最終更新日:2026年3月13日

