都立病院機構が提供する主な医療

都立病院機構が提供する主な医療

都立病院機構は、各病院等の医療機能に応じて、他の医療機関等との適切な役割分担と密接な連携のもと、次の医療に代表される高度・専門的医療等を安定的かつ継続的に提供していきます。

がん医療

  • 様々な治療法を組み合わせた最適な医療を提供するとともに、先進的な医療機器を活用した手術や放射線治療、患者・家族のQOLを高める緩和ケアなど質の高いがん医療を提供します。
  • がんの遺伝子情報に基づいた最適ながんゲノム医療を提供します。
  • 一般医療機関では対応が難しい難治性がんや再発がん、希少がんや他の疾患を併せ持つがん患者に高度で専門的ながん医療を適切に提供します。
  • AYA世代のがん患者に適切な医療と必要な療養環境を提供するとともに、患者のライフステージに応じた相談支援を着実に実施します。
  • 初期から終末期まで全体にわたってサポートし、患者や家族に寄り添うがん医療を提供します。
  • 精密検査が必要とされた検診受診者に高度な技術と高い精度の診断を実施します。

精神疾患医療

  • 症状に応じた質の高い精神疾患医療を適切に提供するとともに、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈昭和25年法律第123号〉に基づく精神科救急医療、精神科身体合併症医療など一般医療機関では対応が難しい専門性の高い精神疾患医療を着実に提供します。
  • 症状及び行動障害が著しい認知症患者に専門的な医療等を提供します。
  • 幼児期から思春期における様々な精神疾患等に対し、こころとからだを総合した質の高い児童・思春期精神科医療を提供します。
  • 精神疾患を有する患者の権利擁護を推進するとともに、地域の医療機関等と連携し、入院患者の円滑な地域生活への移行を積極的に支援します。
  • 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(平成15年法律第110号)に基づき、入院・通院が決定した患者に専門的な精神疾患医療を適切に提供します。

救急医療

  • 東京ERの運営など救急医療体制を確保し、総合的な救急医療を着実に提供します。
  • 二次救急医療及び三次救急医療を担い、脳血管疾患や心疾患、重度外傷等の様々な救急患者の積極的な受入れを推進します。
  • 精神科身体合併症患者や小児の重症患者など一般医療機関では対応が難しい専門性の高い救急医療を積極的に提供します。

災害医療

  • 都の方針を踏まえ、災害拠点病院等に求められる役割に応じた災害医療を適切に提供します。
  • 減災対策の取組を病院間で共有するとともに、災害医療に必要な知識や技術等に関する研修等を通じて、各病院等の災害対応力を強化します。
  • DMATや医療救護班等の大規模災害時等に必要となる人材を養成し、派遣要請に着実に対応します。
  • 大規模災害等に備え、平時から、関係機関等を対象とした研修や合同訓練等の実施を通じ、連携体制を強化するとともに、減災対策の普及啓発に取り組み、地域の災害対応力の向上を図ります。

島しょ医療

  • 24時間365日島しょ地域の救急患者等を受け入れる体制を整備し、東京都立広尾病院を中心に各病院が連携して質の高い島しょ医療を提供します。
  • 島しょ地域の医療機関との連携を強化し、ICTの活用等による診療支援を積極的に行うとともに、島しょ医療を支える人材の育成に取り組みます。
  • 島しょ地域の医療機関等との連携を強化し、退院(帰島)後の療養生活への円滑な移行を着実に支援します。

周産期医療

  • 地域における役割に応じて、質の高い周産期医療を提供するとともに、ハイリスク妊産婦や新生児等に対して高度で専門的な周産期医療を積極的に提供します。
  • 緊急に母体救命処置が必要な妊産婦等を確実に受け入れます。
  • 一般医療機関では対応が難しい未受診妊婦や精神疾患合併母体の周産期管理などの社会的リスクを抱えた妊産婦に対して、適切な医療等を提供します。
  • 自治体をはじめとする関係機関等との連携を強化し、妊産婦等への相談支援体制を充実します。
  • 地域の医療機関等との連携を強化し、NICU等での治療を終えた入院児の円滑な退院や在宅移行への支援を推進します。

小児医療

  • 症状に応じた質の高い小児医療を適切に提供するとともに、小児がんや小児慢性特定疾病、脳神経・筋疾患など希少疾患や難治性疾患に対して、先進的かつ専門性の高い小児医療を適切に提供します。
  • 重症・重篤な患者や入院を要する救急患者を積極的に受け入れます。
  • AYA世代の患者に対し、適切な医療と必要な療養環境を提供するとともに、就学や就労など患者のライフステージに応じた相談支援を着実に実施します。
  • 小児医療から成人医療への円滑な移行に向けて、患者の成長に合わせた適切な移行期医療を提供するとともに、患者や移行期医療に取り組む医療機関等に対する相談支援を実施します。
  • 幼児期から思春期における様々な精神疾患に対し、質の高い児童・思春期精神科医療を提供します。
  • 地域の医療機関等との連携を強化し、地域における医療的ケア児の在宅療養への円滑な移行を支援します。

感染症医療

  • 都が行う感染症対策を踏まえながら、各病院の感染症医療提供体制を整備するとともに、感染症指定医療機関の役割に応じた感染症医療を着実に提供します。
  • 感染症専門医を確保するとともに、他の医療機関等と連携して感染症や合併する症状に対応できる総合診療医を育成します。
  • 感染管理認定看護師などの専門性を有する看護師の確保・育成を図ります。
  • 感染管理に関する教育・訓練を行うなど、有事の際に即戦力となる看護師等を育成し、法人全体の感染症対応力の強化に取り組みます。
  • 都や保健所等の関係機関との連携を強化し、定期的な患者受入訓練の実施や職員を派遣しての感染管理に関する指導・助言等を行うなど、地域ニーズに応じた地域の感染症対応力の強化に貢献します。

難病医療

  • 症状に応じた質の高い難病医療を適切に提供するとともに、一般医療機関では対応が難しい脳・神経系難病、免疫系難病(リウマチ・膠原病系、消化器系)等に対して、高度で専門的な難病医療を積極的に提供します。
  • 早期の診断・治療から進行期の診療・ケア、地域での療養支援に至る一貫した難病医療を提供します。
  • 患者等の状況に応じた相談支援等を着実に行うとともに、地域の医療機関等のニーズに応じ、難病患者の在宅療養に関する技術支援を積極的に行います。

障害者医療

  • 一般医療機関では対応が難しい障害者の合併症医療や障害者歯科医療等を提供します。
  • 地域の医療機関等への技術支援やネットワークの強化、患者の急変・増悪時等における受入れの強化等を通じて、障害者の在宅療養への移行を支援します。

総合診療の提供

  • 総合診療科を充実し、専門診療科や多職種と連携して入院患者の様々な症候への対応、並びに複数の疾患を有するなど特定の診療科だけでは対応が難しい患者の受入れを行う等、患者に内在する多様な疾患に対して、幅広い視野から包括的かつ全人的な医療を提供します。
  • 様々な症候に対して適切な初期診療と継続的な診療を提供できる総合診療医について、大学や地域の医療機関とも連携しながら確保・育成に取り組みます。

その他の行政的医療、高度・専門的医療等の提供

  • 難治性のアレルギー疾患医療など、一般医療機関では対応が難しい行政的医療をはじめとする質の高い医療を適切に提供します。
  • 都内で働く外国人や都内に在住する外国人の増加を見据え、多言語に対応可能な体制の整備等により、外国人患者に適切な医療を提供します。
  • 高齢化に伴い増加が予想される脳血管疾患医療や心疾患医療などの地域で必要とされる医療を積極的に提供します。
  • 内視鏡手術や腹腔鏡下手術、血管内治療など、身体に負担が少ない低侵襲な医療を提供します。
  • 新たな医療課題や地域の医療課題に積極的に対応します。