指導医インタビュー <墨東病院 リウマチ膠原病科 島根謙一>

自己紹介をお願いいたします。
2001年金沢大学医学部卒業.
臨床研修: 東大病院(内科・リウマチ膠原病)、公立昭和病院(内科・救命救急)、国立相模原病院(当時)(リウマチ膠原病).
東京大学大学院医学系研究科博士課程修了.
2011年東京都立墨東病院リウマチ膠原病科に赴任.
以降さらにリウマチ・膠原病の臨床経験を積み、またレジデントの育成に携わってきた.
資格など: 日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本リウマチ学会専門医・指導医、身体障害者福祉法第15条指定医(肢体不自由・呼吸機能障害)、難病指定医、義肢装具等判定医師、日本リウマチ学会登録ソノグラファー、ICLS/JMECCインストラクター、JATECプロバイダー、TNT研修修了、緩和ケア研修会修了、臨床研修指導医講習会修了.博士(医学).東京大学医学部非常勤講師.
趣味 ブラ歩き、低山登山
墨東病院はどんな病院ですか?
区東部(墨田・江東・江戸川)随一の、総合・救急・基幹病院です。
・3次救急がある。
・ほぼすべての診療科が揃っている(ない科は内分泌外科)。
・区東部で最大規模である。
診療科間の連携はとりやすいです。
墨東病院リウマチ膠原病科の特徴を教えてください。
臨床的にはリウマチ性疾患、病因論的には(全身性)自己免疫・自己炎症性疾患の診療を専門としています。患者さんの感染症を含む免疫抑制治療に伴う各種有害事象も診療しています。不明熱をはじめ、他院・他診療科で診断が困難であった炎症性疾患の患者さんも診療しています。
墨東病院リウマチ膠原病科(内科系)専門研修プログラムについて教えてください。
内科・リウマチ科専門医取得のための万全の体制を整えていることはもとより、その後のさらなる成長につながる後期研修を準備しています。
メンバー: 指導医=島根と杉森医長(2011年卒)。シニアレジデント=菅原医師、ほか。理想的な「屋根瓦」体制です。
勉強会: 抄読会(臨床研究など)、NEJM case records症例検討、MKSAP勉強会など。
レジデントの先生方も指導医もお互いに活発に意見を出し合って、楽しみつつ研鑽に励んでいます。
連携病院: 東大病院、東京都立多摩総合医療センターなど。
以下、私たちのプログラムの特徴をまとめました。
1) 救急、重症、難治性患者診療
診療科、病院全体としてハードとソフトが備わっている。ほぼすべての診療科が揃っていることから、ほとんどの場合当院で診療を完結させることが可能である。
2) 専門性の高い医療の提供
地域の患者さんに最新かつ国際的な見地からより質の高い医療を提供するために、日々の診療を丁寧に行うこと(必要な文献検索やガイドラインの見直しを含む)を基礎として、同僚や若手医師と勉強会をすることや、学会や各種講演会・研究会にもアンテナを張って臨床力のアップデートとプラッシュアップに努めている。先駆的なclinical practice(例えば膠原病治療において分子標的薬や免疫抑制剤などの活用による再燃なきステロイド投与量・期間の抑制)の実践や臨床研究に積極的に取り組んでいる。具体的には以下のポイントがある。
・自己免疫・自己炎症性疾患を担当する。
→ (臨床)発熱疾患全般、(基礎)免疫学に通じている必要性。
・多臓器を侵すことが多い。
→ 臓器ごとの解剖や病態生理に通じている必要性。
・敢えて臓器別に言えば、内科として筋骨格系、特に関節痛を専門とする。
→ 「リウマチ性疾患」のスペシャリスト。
・病因・病態・病理を踏まえて、診断し、治療方針を決める。
→ 各疾患について臨床と基礎の両面を理解している必要性。
3) より高度な医療の提供や診断・治療困難例について大学病院などとの適切な連携
4) 重症も含めた膠原病合併妊婦の診療
産科、新生児科と連携して対応している。当院は都スーパー総合周産期センターの一つである。外来では適切なプレコンセプションケア、周産期の原病管理を行っている。
5) リウマチ外科(整形外科)との連携
外来が一緒であり、関節リウマチの手術やリハビリテーション関連のことについて随時相談して学ぶことができる。
墨東病院リウマチ膠原病科(内科系)専門研修プログラムのアピールポイントを聞かせてください。
上記のようなプログラムの特徴を備える病院・リウマチ膠原病内科は全国的に見ても市中病院としては数が少なく、当院・当科はその一つです。
大病院や医局のone of themではなく、レジデント数が少ないので手厚い指導(簡潔明瞭を心がけています)が受けられる、限られた後期研修期間を少しでも自らの臨床力を高めるために頑張りたい、きちんとした病棟のみならず外来(疾患のvarietyは豊富. 関節超音波・POCUS用エコーなども設置.)の臨床研修ができるところをadvantageと考える先生には当科はあっていると思います。私たちの教育への取り組みが、下記のようなレジデントの先生方の学会受賞歴となって現れています。また、実際に当科のOB・OGの先生方は皆さん臨床現場で若手~中堅勤務医(常勤)として立派な活躍をされています。
当科の最近のレジデントの先生方の学会での受賞歴を紹介します。
<2023年>
日本リウマチ学会学術集会 秀逸ポスター賞 1名(当科リウマチ性疾患患者での侵襲性肺アスペルギルス症についての観察的研究)
<2024年>
東京都医師アカデミージュニアレジデント合同発表会 敢闘賞1名(難治性血球減少に対する薬物治療が奏功したSLE患者の症例報告)
日本リウマチ学会学術集会 近未来のリウマチ医セッション 優秀演題賞 1名(重症抗NXP2抗体陽性皮膚筋炎患者の症例報告)
日本リウマチ学会関東支部学術集会 優秀演題賞1名(抗NXP2抗体陽性皮膚筋炎自験例4症例のまとめ)
<2025年>
日本リウマチ学会学術集会 秀逸ポスター賞 1名(当科外来SLE患者の治療におけるDecision Regret Scaleを用いたSDM(共同意思決定)の評価)
専攻医への指導の際に心がけていることを教えてください。
基本的に私たちは本人の希望や志向をより深く理解するよう心がけ、本人の希望する臨床研修を提供する、本人の医師としての成長をサポートするという立場であると考えています。そして専門医の取得は当然として、研修終了後はどこにいっても一人前の立派な内科・リウマチ科の専門医として通用する程度まで本人が成長することが、本人と私たちとの共通の目標であると同時に私たちの責務だと思っています。また本人が研修終了後に臨床を続けるにせよ、大学院に進むにせよ、研修期間中に次のstageに進んだ後の潜在力(potential)を高められるように努めます。
どのような人に墨東病院リウマチ膠原病科に来てもらいたいですか?
臨床が好きであることが大前提だと思います。加えて、リウマチ膠原病に医学的に好奇心を持っていることが大事だと思います。
これから専門研修先を選ぶ初期研修医の先生方へのメッセージ
今は医師のキャリアパスは以前に比べてとても多様になりました。年をとると肉体的・社会的な制約がでてくるので、若いうちに自分が興味のあることに挑戦してみて、自分が「得意なもの」を見つけて伸ばしていってください。当科での後期研修に少しでも関心をもっていただいた先生は、どうぞ遠慮なくご連絡願います。見学や短期研修も受け付けております。私たちとしても先生方の充実しかつ楽しい後期研修、内科・リウマチ科専門医取得、キャリアアップのために先生方をサポートして参ります。
最後に現役当科シニアレジデントの菅原先生から一言
シニア3年目の菅原啓太です。自分は初期研修から墨東病院で研修しております。リウマチ膠原病疾患は全身の臓器に障害をきたし得るSystemicな疾患であるため、当該科の知識のみならず、幅広い知識を身につける必要があります。当院のリウマチ膠原病科は豊富な知識を身につけた上級医から量にも質にもこだわった指導を受けることができます。リウマチ膠原病科志望のみならず、リウマチ膠原病科を専門とした内科のSpecialistを目指したい方はぜひ一度見学にいらしてください。






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