児童・思春期精神科 診療内容

診療内容

主な対象疾患

かかりつけ医療機関で以下のような診断、疑いを指摘された方が多く受診されています。

なお、睡眠障害のうちナルコレプシーは対象外となります。

対象年齢

 外来初診は17歳以下の方、入院は入院年度末に18歳以下の方

外来診療

 子どものこころの問題には、主に家族、学校を中心とした環境要因が大きく関与します。われわれは、家族、かかりつけ医療機関のみならず、地域の子ども家庭支援センターや児童相談所、児童福祉施設、学校、教育相談機関などと密に連携を取りながら治療を進めて参ります。
 外来治療のオプションとして、幼児学童デイケア思春期デイケアといった当院内の医療資源をご紹介させていただくこともできます。
 なお残念ながら、外来での心理士による心理カウンセリングは原則的に承っておりません。

 外来診療の期間は、初診後より原則20歳を迎える年度内までとなります。20歳を超えても引き続き医療機関への受診が必要な方や、上記の入院対象年齢から外れる18歳以上の患者さまで入院治療が必要になる可能性が高い方には、適宜、成人向け医療機関への転医をお願いしております。また、急性期の方や重症度の高い方の受け入れを強化するために、状態の安定している患者さまには地域の医療機関をご紹介させていただくことがあります。ご理解賜りますようお願い申し上げます。

セカンドオピニオン

 ご希望の方はセカンドオピニオン外来についてをご覧ください。

入院診療

 当科の病床は、5階(丘のフロア)6階(森のフロア)にまたがる7病棟、許可病床202床となります。全入院病棟は、5階の『丘の広場』と呼ばれる屋上庭園を吹き抜けとして取り囲む形で配置されており、明るい雰囲気に包まれています。各々の病棟は対象とする子どもたちの年齢(思春期・学童)、性別、疾患、病期(急性期・亜急性期)などにより機能が分けられています。

入院病棟

 入院診療には医師、看護師、心理士、精神保健福祉士、作業療法士、保育士、薬剤師、栄養士などからなる多職種チームで臨んでいます。各病棟に専属の医師、看護師、心理士、精神保健福祉士が配属されており、入院中の主治医や担当心理士、精神保健福祉士は外来の担当者と異なることが多くなります。
 入院期間はお子さんによりさまざまですが、多くのケースが月単位になります。治療の段階により、病棟では以下のような「日課」にそって集団生活を送ります。

  • 一日の生活の流れ
午前午後
7時00分起床13時30分病棟プログラム
7時30分朝食・朝薬15時00分おやつ
検温患者ミーティング
患者ミーティング18時00分夕食・夕薬
10時00分病棟プログラム20時00分就寝前薬
12時00分昼食・昼薬21時00分就寝

  • 週間予定(一例) (注) 病棟により異なります。
午前病棟
プログラム
散歩作業療法
グループ
体育創作活動自由自由
午後入浴グループ
ミーティング
入浴私物整理入浴自由自由

 

  それぞれのお子さんの治療に応じて、作業療法(こころ入院リハビリテーション)を導入することも可能です。また、院内には義務教育年齢のお子さんのために東京都立武蔵台学園の病弱教育部門(分教室)が設置されており、通常の学校・学級で適応が難しく入院治療となったお子さんへの教育支援体制も整備されています。

 さらに、疾患に合わせ以下のような専門プログラムを用意しています。

自閉スペクトラム症(ASD):ソーシャルスキルトレーニング ( SST ) 、ご家族さま向け TTAP ( TEACCH Transition Assessment Profile )

摂食障害:グループ治療プログラム「アプリコットの会(摂食障害のご本人・ご家族向け集団療法)」( Family Based Therapy )

 なお、お子さんの治療の段階に応じて、面会や電話、外出・外泊などを一定期間お控えいただくことがあります。 さらに詳細な情報をご希望の方は、当院初診後、主治医にご相談ください。