肥満外科治療チーム

多摩総合医療センターでは、手術による高度肥満症の治療を実施しています。
手術を受けたい、もしくは手術に関心があり話を聞いてみたいという方は、こちらのお問い合わせフォーム(外部リンク)よりお申し込みください。

▶肥満で悩んでいる方へ、体重を減らして健康的に長生きするための手術について、専門医が紹介します。

肥満外科治療チームとは?

肥満症に対する外科治療(減量外科)を行うための専門医療チームです。肥満症とは、脂肪が過剰に蓄積することによって、様々な肥満関連健康障害を合併し、医学的に減量を必要とする病気です。治療に困難をきたすことが多く、医師、管理栄養士、看護師、臨床心理士、理学療法士などが中心となった総合的治療が必要です。チーム医療ABCの概念を取り入れ、初診、術前、入院、術後フォローと患者さんに関わることで、ベストな治療法を選択し、ベストな結果がでるようサポートしてまいります。当院ではこの治療の最先端であるアメリカ減量外科センターをロールモデルとし、患者さんを中心とした多職種が介入する専門性を生かしたチーム医療を実践しております。

チーム医療ABCの概念の画像

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肥満症に対する外科治療とは?

糖尿病、高血圧、脂質異常症または睡眠時無呼吸症候群のいずれかを有する方が対象となり、主に胃を切除する治療です。
現在はスリーブ状胃切除といわれる手術を保険診療下に行っており、手術の前から体重減少、肥満関連健康障害改善のための治療を開始し、術後3か月で10-20kg、6か月で20-30kgほどの減量が可能です。術後12-18ヶ月で体重減少は落ち着いてきますが、その後は長期的にリバウンドなく体重を維持していくことが必要となります。
手術治療と並行して食事療法、運動療法など生活習慣の改善を図ることが必要であり、多職種によるチーム医療により患者さんをサポートしてまいります。

チーム構成と活動は?

外科

減量外科を専門とした経験豊富な医師が、安全で質の高い治療を提供いたします。

内分泌代謝内科

糖尿病、肥満症治療に習熟した医師が治療を担当します。本治療の中心的存在であり、手術適応判断、術前治療、周術期、術後治療と包括的に患者さんを診療してまいります。

麻酔科

手術における麻酔管理は外科治療の安全性を確保する上でとても重要です。高度肥満に対する麻酔管理は専門知識と技術が必要であり、本治療に習熟したスタッフが治療を担当いたします。

精神神経科

精神科疾患の治療を受けている、または既往のある患者さんにとって減量外科治療が適切であるかどうか、またどのようにサポートできるかを中心に診療を行います。

栄養科

肥満症治療、減量外科治療に精通した管理栄養士が担当となります。治療を成功に導く食生活改善のための栄養指導を行い、術前減量から術後食事管理まで常に患者さんと関わります。

看護部

手術のための入院は専門病棟で行い、糖尿病患者さんの場合は血糖管理も含め、安全な周術期管理を行います。入院治療全体を包括的に管理し、退院後の生活までサポートいたします。外来では聞き取り、身体測定を行い、患者さんの状態をチェックいたします。

臨床心理士

術前は体重増加に伴う心理的ストレスをチェックし、肥満症治療に重要な生活習慣改善のための心理的サポートを行うなど、適切な減量ができるよう、心身両面からのサポートをいたします。術前術後の面談、患者会の開催などを通して患者さんと関わります。

チームの目標は?

  • 肥満手術について患者さんが正しく理解し、自分に適しているか判断できること
  • 手術治療の効果を高めるために食事習慣、生活習慣の改善を図ること
  • 手術に適していると判断された患者さんに必要な準備を行うこと
  • 手術を安全に行うこと
  • 手術後も継続して通院していただき、治療効果を維持し、術後の体調管理を継続すること

が挙げられます。チームメンバーがそれぞれの専門性を生かして患者さんに関わります。