私たちの総合周産期母子医療センターは、新たな家族の誕生を迎えるにあたり母子のみならず両親をはじめ家族および新生児に対し、安心で安全な医療を提供することを使命としております。

 当周産期センターは、母体および母体疾患を担当する都立多摩総合医療センターと出生後の新生児を担当する都立小児総合医療センターが両病院のメリット生かしながら共同で運営しております。このような運営形態をとる周産期センターのなかで、両医療センターがあたかも一つの医療センターのように一体となった建物からできているのは当センターのみです。
 機構の上では2つの病院から構成されてはいますが、両病院には壁がなく、一体となって運営しているのが特徴です。

 当周産期センターは高度救命救急センターを持つ総合病院併設型の周産期センターとしていかなる母体の疾病にも対応でき、小児病院併設型の周産期センターとしていかなる新生児疾患にも対応できる万能型の母体救命対応総合周産期母子医療センター(スーパー総合周産期センター)です。
 遺伝性疾患や染色体異常などにご不安のある場合には、妊娠前から両院共同で、臨床遺伝科医師と遺伝カウンセラーにより十分な説明を行い適切な検査・診断をさせてもらいます。妊娠中に母体または胎児に問題が見つかった場合には、両院の専門医および看護師・臨床心理士・MSWがワンチームとして活動し、御両親に
十分に説明し治療方針を決定できるようにつとめています。
 また新生児専用救急車を24時間 365日体制で緊急出動できる体制を整備しており年間300回以上の出動をしております。母児の病態に応じては母体搬送にすべきか新生児搬送にすべきかを検討して選択することもしております。新生児搬送の経験は全国1で、いかなる病態にも最善の体制で搬送できるスキルをみにつけております。

 当センターでは、体のみならず、健全で安定した「こころ」(安心)を母子のみならず家族全員に提供することができるように心がけております。