急性リンパ性白血病

急性リンパ性白血病とは

急性リンパ性白血病は、骨髄でリンパ芽球に異常が起こり、がん化した白血病細胞が異常に増える病気です。

白血病細胞が増加するため正常な血液細胞が作らなくなり、赤血球、正常白血球、血小板が減少します。そのため貧血の症状として息切れや動悸、白血球の減少により感染症を起こしやすくなり発熱など、血小板の減少により鼻血や歯ぐきからの出血など症状があらわれます。

急性リンパ性白血病は進行が速いため、迅速な診断と治療の開始が大切です。急性リンパ性白血病にはフィラデルフィア染色体陽性のもの、陰性のものがあり、治療が異なります。

白血病の分類

診断

骨髄検査、採血検査を行い、検鏡、表面マーカー検査、染色体検査、遺伝子検査、病理検査を総合して診断します。CT検査を行いリンパ節腫脹、肝臓や脾臓の腫大がないかを確認します。

特にフィラデルフィア染色体、その原因となるbcr-abl遺伝子の有無が診断のポイントとなります。

治療

急性リンパ性白血病の治療は以下のような流れで進んでいきます。

急性白血病の治療方針

「寛解導入療法」とは最初に行う治療で、白血病細胞を減少させて、見かけ上白血病細胞が見つからない状態=「寛解」を目指す治療です。

正常白血球の減少も強く、無菌室で治療します。

フィラデルフィア染色体陰性急性リンパ性白血病(Ph-ALL)に対し、我が国で行われる有効な治療としては

  • プレドニゾロンの投与後に多剤併用化学療法

B-ALL213 寛解導入療法 治療スケジュール
B-ALL213 寛解導入療法 主な副作用とその発現時期

フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)に対し、

  • プレドニゾロンの投与後にチロシンキナーゼ阻害薬の内服の治療
Ph+ALL213 寛解導入療法の治療スケジュール

いずれも4~6週間程度の入院が必要です。

日本成人白血病研究グループ(JALSG)の治療を主に行っています。

当科では上図のような多職種で共通して使用する治療の説明用紙を使用してご説明しています。

寛解となった場合、年齢、タイプによっては造血幹細胞移植を考慮し行います。それ以外の場合は、「地固め療法」で寛解の状態を深める治療を行います。この治療は8回程度行うことが多く、1回ごとに入退院を繰り返します。