慢性骨髄性白血病

慢性骨髄性白血病とは

慢性骨髄性白血病は、BCR-ABL1融合遺伝子の異常が起こることで、白血球や血小板の数が異常に増加してしまう病気です。慢性期は白血球や血小板が増えるのみでほとんど症状はなく、検診や採血で発見されることが多いです。


慢性骨髄性白血病は、慢性期、移行期、急性転化期へと進行します。BCR-ABL1融合遺伝子に対する薬があり、しっかりと治療すれば進行しないで慢性期のまま内服薬で管理できます。

慢性骨髄性白血病1

診断

骨髄検査、採血検査を行い、検鏡、表面マーカー検査、染色体検査、遺伝子検査、病理検査を総合して診断します。

治療

慢性骨髄性白血病の治療は、BCR-ABL1遺伝子を阻害するチロシンキナーゼ阻害薬の登場により、画期的に改善しました!

2000年以降、イマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、ポナチニブといったチロシンキナーゼ阻害薬により劇的な改善が認められ、加療により効果が得られれば一般集団と遜色ない長期生存が可能です。

これらの薬は内服薬で1日1-2回内服であり、確実な内服と通院の継続が大切です。

慢性骨髄性白血病2
イマチニブ(imatinib 黄色の線)で治療している方の10年生存率が83%(N Engl J Med 376: 917-927, 2017.より)