多発性骨髄腫

多発性骨髄腫とは

多発性骨髄腫は、形質細胞ががん化して骨髄腫細胞になり骨髄で増える病気です。がん化した骨髄腫細胞は役立たずの抗体であるM蛋白をつくります。M蛋白は腎臓を障害したりします。

また骨髄腫細胞は骨を破壊し骨折を起こします。新しい薬が多く発見されており、治療も様々あります。

腎臓の障害や骨折を起こさないうちに発見できるよう、検査値の異常があった場合は検査が必要です。

診断

血液検査、尿検査を行い、M蛋白があるか、どのタイプかを調べます。骨髄検査を行い、鏡見、表面マーカー検査、染色体検査、病理検査を行います。

骨の病変の有無をCT、MRI、PETCTなどの画像診断で調べます。

治療

多発性骨髄腫はCRAB症状(高カルシウム血症、腎障害、貧血、骨病変)があった場合、治療の適応となります。

基本的には65歳以下の方はボルテゾミブ+レナリドミド+デカドロン(BLd)療法を行い、末梢血幹細胞採取を行い、末梢血幹細胞移植を、65歳以上の方にはダラツブマブ+レナリドミド+デカドロン(DLd)療法を行い寛解を目指していきます。

新規薬剤が多数あり、治療が効かなくなったり再発したりした場合も、患者さんの年齢、全身状態、今までの治療内容、病気の状態から様々な薬を組み合わせて治療を行います。

新規薬剤の開発とともに、年々治療成績が良くなってきています。当科では下図のよう多職種共通の説明用紙を使用してご説明していきます。

多発性骨髄腫2

末梢血幹細胞移植についてはこちらのページをご覧ください。