リウマチ膠原病科 診療科の特徴と強み

診療科の特徴と強み

  • 当科は常勤のリウマチ膠原病専門医が4人在籍しており、北多摩北部とその隣接の医療圏で唯一専門病床を有しています。2012年に外来を開設、2015年から入院病床を持ち、軽症から重症まで様々な病状の膠原病の患者さんを診療しています。北多摩北部医療圏(東村山市、清瀬市、東久留米市、小平市、西東京市)、その周辺(東大和市)、埼玉県南部(所沢市、新座市、朝霞市、狭山市)にお住まいの膠原病患者さんが、「地元」で「最新」の医療を受けられるように、地域の医療機関にもご協力いただきながら地域全体で膠原病を診療できる体制を構築しました。世界標準のガイドラインや最新のエビデンスに基づき、最新かつスタンダードな医療を基本としつつ、患者さんの個々の背景やご事情に配慮したきめ細やかな診療を行っております。
  • 膠原病とは、体の免疫系が部分的にうまく働かなくなることにより自分の体の一部を障害して症状を引き起こす病気の集まりです。関節、皮膚、血管、筋肉、腎臓、肺、血液など様々なところに支障を来すことがあります。原因のよく分からない長い熱や関節の痛み、筋肉の痛み、皮疹、しびれ、冷えに伴う手指の変色などの原因が膠原病であることも少なくありません。膠原病には血管炎(巨細胞性動脈炎、高安病、ANCA関連血管炎、顕微鏡的多発血管炎、結節性多発動脈炎など)、全身性エリテマトーデス、混合性結合織病、皮膚筋炎・多発性筋炎、強皮症、関節リウマチ、リウマチ性多発筋痛症、シェーグレン症候群、脊椎関節炎などの様々な病気があります。
  • 当科は膠原病診療に加え、原因の分からない長期間の発熱(不明熱)と関節炎も診療しています。
  • 病状に応じ、診断の補助のために血液・尿検査・CT・MRI・核医学・エコー・側頭動脈生検・筋生検・皮膚生検・腎生検・骨髄生検などの検査や、副腎皮質ステロイドや免疫抑制剤、生物学的製剤、低分子化合物による治療を行っています。病院内に25の診療科が揃っており、様々な合併症への対応が可能です。このように総合的な診療基盤があるため、全身に症状を引き起こす可能性がある膠原病患者さんにとって医療を受けやすい環境があります。また、膠原病は足のトラブルが多く、「リウマチ膠原病フットケア外来」を行っております。
  • 最善の医療を提供するために、毎日症例検討を行って治療方針を皆で話し合い、定期的に抄読会、腎病理カンファレンス、整形外科との合同カンファレンスを開催しています。さらに多摩地区の都立病院(多摩総合医療センターリウマチ膠原病科、多摩南部地域病院内科(リウマチ膠原病科))と連携して診療・研究・人的交流を行い、北多摩北部・埼玉南部地域の膠原病患者さんが、地元で継続的に質の高い医療を受けられる環境を作っています。地域の医療機関向けには勉強会、研究会を通じて膠原病に関する情報発信を積極的に行い、地域との連携を重視した診療を行っております。
  • 気になる症状があるので膠原病の検査をしてほしい、かかりつけの先生から膠原病かもしれないと言われた、遠くの大学病院に通いきれなくなった、などがありましたらご相談下さい。
  • 病状が安定したと判断させていただいた場合には、連携している近くのリウマチ専門医にご紹介させていただくことがあります。病状が不安定になった際にはいつでも当科で拝見します。