院長あいさつ

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院長挨拶

                    「頼りにされる地域医療支援病院そして災害拠点病院として」

 令和6年は元日の能登半島大地震、そしてその翌日の羽田空港における航空機事故から始まり、その後も豪雨、豪雪、大規模な山火事などの重大な自然災害や人災が起こりました。コロナ禍は去ったとはいえ、未だに入院を必要とする患者も少なくなく、マイコプラズマ肺炎、RSウイルス感染症の広がりなどと重なって感染症との戦いも続いております。医療界においては、診療報酬改定や医師の働き方改革などが実施され、病院運営や経営面で厳しい状況が続いております。そのような中、(公財)日本医療機能評価機構が実施する病院機能評価を受審し、一般病院2〈3rdG:Ver.3.0〉での認定を受けることができました。
 
 
新年度になり医師も増員し、より充実した診療体制となりました。循環器内科医も2名増員し、中尾部長を中心に緊急対応を含め、冠動脈疾患や心不全患者の診療を進めてまいります。小児病棟の増床や、保育士雇用など小児科の入院治療環境も改善してきました。食物アレルギーや、内分泌疾患などの専門的治療を進めるほか、泌尿器科手術、医療的ケア児のレスパイト入院もさらに進めていくべく計画しております。外科、泌尿器科、婦人科で実施しているダビンチ手術も、結腸がん、直腸がん、前立腺がん、膀胱がん、子宮がんなど多くのがん手術や、子宮脱や子宮良性腫瘍の手術などを行っています。泌尿器科には順天堂医院で豊富なダビンチ手術経験を持つ知名部長が赴任し、さらなる飛躍が期待されます。低侵襲的手術療法に加え、消化器内科、呼吸器内科、消化器外科など多くの診療科で、積極的な化学療法を行っております。骨折や、気胸・膿胸などに対し整形外科や呼吸器外科が緊急手術に対応しております。早期リハビリの導入や栄養指導による高齢者低栄養の回避などにより、社会復帰を促進するためのコメディカル職員も充実させ、ソーシャルワーカや、患者・地域サポートセンターによる円滑な入退院支援ができるように努力をしております。

 当院は災害拠点病院として本年10月に葛飾区医療救護訓練(Aブロック)の中心的病院として訓練に参加いたします。また、葛飾区と連携した風水害BCP(事業継続計画)を策定するほか、東京都立病院機構の危機管理統括部長の指導の下に、災害対策を推し進めてまいります。

 地域医療支援病院として、災害拠点病院として東京都立病院機構の理念である「大都市東京を医療で支える」を体現できるよう、今後も精進してまいります。

 

2025年4月

院長略歴

学歴・職歴

  • 1980年 東京大学医学部医学科卒業
  • 1982年~1986年 ハーバード大学医学部付属マサチューセッツ総合病院、麻酔科レジデント、心臓麻酔フェロー、集中治療フェロー、ハーバード大学講師
  • 1990年~1991年 ハーバード大学医学部助教授、研究・臨床フェロー
  • 1996年 帝京大学医学部麻酔科学講座教授
  • 2000年 明芳会新葛飾病院副院長
  • 2004年 順天堂大学医学部麻酔科学・ペインクリニック講座教授、医学系大学院麻酔科学および疼痛制御学教授
  • 2008年~2010年 順天堂大学医学部付属順天堂医院院長補佐
  • 2010年~2016年 順天堂大学医学部附属順天堂医院副院長
  • 2017年~2018年 公益社団法人日本麻酔科学会理事長
  • 2020年 順天堂大学大学院医学研究科特任教授、順天堂大学名誉教授

専門・研究分野

  • 麻酔科学全般
  • 周術期の輸血療法(厚労省「輸血製剤の使用指針」作成委員)

資格

  • 麻酔科標榜医
  • 麻酔科専門医
  • 米国麻酔科専門医
  • 外国人修練指導医

最終更新:2025年4月9日