地域医療機関との連携

地域医療連携とは、地域の医療機関が自らの施設の機能や地域の医療状況に応じて、医療機能の分担と専門化を進め、診療所と診療所、診療所と病院あるいは病院と病院が相互に円滑な連携を図り、それぞれの機能を有効に活用することにより、住民が地域で継続性のある適切な医療を受けられるようにするものです。
東部地域病院は開設当初から、葛飾・足立・江戸川・墨田・江東区を中心とした東京都の東部地区における中核病院として、地域の医療機関と積極的な連携を図りながら、医療の継続性を確保し、地域住民の方々への適正な医療の提供に努めてまいりました。平成22年11月からは、荒川区との連携も開始いたしました。
また、平成10年9月には都内で第1号の「地域医療支援病院」として承認されています。

「地域医療支援病院」とは、患者が身近な地域で医療を受けられるように、主に地域の医療機関からの紹介患者に対する医療の提供や、病院のもつ医療機器の共同利用、救急医療の実施及び地域医療機関の医療従事者の資質向上のための研修を行うなど、かかりつけ医等を支援する能力を備えた病院として、医療法に基づき医療審議会の意見を聴いて、東京都知事が承認するものです。

1.連携医制度

当院は地域医療支援病院として、地域の先生方との連携をすすめるため、地域の先生方に連携医として登録をいただいており、既に多くの先生方にご登録いただいております。
まだ登録されていない先生におかれましても、是非ご登録いただき東部地域病院を活用していただければ幸いです。

連携医の主なメリット

  1. 共同診療ができます
    ご紹介いただいた患者さんを、当院の医師と共同で診察できます。その際、主治医か副主治医かを選択できます。
  2. 共同診療の診療報酬が算定できます
    当院に赴いて共同診療を行った場合、主治医・副主治医(連携医)は1日に1回「開放型病院共同指導料」が請求できます。
  3. 連携医報酬が支払われます
    当院で入院患者の診療、手術に参加及び検査・画像の診断を行った場合、東京都保健医療公社の基準に基づき、連携医報酬が支払われます。
  4. 高度医療機器の共同利用
    検査や治療に必要な高度医療機器を自ら整備することなく、当院のものを共同利用できます。
  5. 研修会等の開催
    当院の開催する研修会等へ参加いただけます。
  6. 院内施設をご利用いただけます
    紹介患者さんのカルテ・X線フィルムや図書室の資料閲覧、当院1階に整備した連携医室の使用などが可能です。

連携医の登録方法

  1. 連携医として病院に登録ができる医師は、原則として対象医療圏((注))の地区医師会の会員です。
    ((注)対象医療圏:葛飾区・足立区・江戸川区・江東区・墨田区・荒川区)
  2. 登録を希望する医師は「連携医申込書」を所属医師会に提出願います。 
  3. 登録後、連携医証と標札を医師会を通じてお送りします。

2.紹介予約制

救急患者を除いて、原則として地域の医療機関から紹介された患者さんについて診療する紹介予約制を導入しています。

詳しくは「診療予約のご案内」をご覧ください。

3.返送・逆紹介制

患者さんは、当病院で診察・検査後、当院で引き続き診療を受ける必要のない状態に回復した場合は、紹介医療機関への返送や適切な地域医療機関への逆紹介を行います。

4.共同診療

入院は地域医療機関の紹介する患者さんを積極的に受け入れ、必要に応じ紹介医と共同で診療を行います。

共同診療の手順共同診療の新たな取組み

5.地域医療情報システム

地域医療機関に係わる各種情報を収集し、地域医療機関等との連携業務及び地域住民への提供に活用しています。

6.高度検査機器の共同利用制度

地域医療機関の先生方が診療中の患者さんのうち、検査のみを必要とする患者さんをご紹介いただき、当院で検査と診断を行い、その結果をご報告するシステムです。MRI・CT・RI・マンモグラフィー検査を実施しています。
MRI・CT・RI等の検査外来のご案内
内視鏡検査のご案内

7.研修機能のオープン化

院内で行われる症例検討会等を登録医をはじめ、地域の医療関係者に開放しています。

詳しくは「連携医研修会」をご覧ください。