院⻑・副院⻑ご挨拶

豊島病院 院長 安藤 昌之、副院長 畑 明宏、福田 晃 からのご挨拶です。

ごあいさつ 院長 安藤 昌之

安藤 昌之
 2020年4月より豊島病院院長に就任いたしました安藤昌之です。宜しくお願いします。
 1999年7月の開院以来、私は当院に外科医として勤務しています。開院時のとてもきれいな豊島病院のことを、今でもよく覚えています。
 2022年7月に、豊島病院は独法化され、東京都立豊島病院となりました。
東京都の公社6病院と1センタ-、そして都立8病院が一つの医療グループとして、地方独立行政法人東京都立病院機構が設立されたのです。豊島病院はこの独法機構の一病院として位置づけられます。

今後の、超高齢化社会における疾病構造の変化と医療福祉機構の構造変化に対応し、また今回のcovid-19のような医療においても確実に機動的な対応ができる組織を目指してゆきます。

 公社から地方独立行政法人となりましたが、基軸となる医療姿勢は変わりません。
「医療で地域を支える」確実、安全な「オーソドックスな診療」が豊島の目指すところです。
 さて、豊島病院は この3年に及ぶcovid-19蔓延において約4,500名の入院患者さんを治療いたしました。感染第5波、医療崩壊寸前の2021年8月から9月の3週間には、東京都で最も多い183名の患者さんを受け入れました。また、2022年1月の第6波においては、都内の1割強の入院患者さんを豊島が受け入れを行いました。
他の医療機関で受け入れが困難であった重症中等症、精神疾患合併、妊婦、小児,透析患者、認知症合併、社会的生活困難を抱えた患者さんにも、多く対応いたしました。感染状況の変化に、適切なスピード感をもって私たちは対応し、地域社会を支えてきたと自負しています。

 そうした中でも、一般診療、救急医療について可能なすべての対応を行ってきました。120年を超える豊島病院の歴史でありますが、新規開院後23年間の「医療で地域を支える」といった理念は、今回の独法化によってさらに強いものとなります。この独法化に向けて豊島病院では医療設備の更新、病棟の改修を行ってきました。

2020年度は

  • ① 透析室の刷新  ② 内視鏡室拡大(検査室6ブース) ③ 手術支援ロボット(センハンス)の導入
  • ④ 放射線科256列revolution CTの導入、IMRT開始 ⑤ 病院救急車の導入 など

    2021年度は
  • ① 新型血管撮影装置の導入 ② 手術ロボットダビンチの導入 ③ 築23年を経た病棟の改修
  • ④ 中庭パテイオの改修 ⑤ 緩和ケア病棟の全面改修 ⑥ 土曜・日曜リハビリ体制の構築 など
  • こうした設備投資の下、今後は「消化器救急24時間(吐下血、腸閉塞、黄疸、腹膜炎)」と、「救急医療(CCU NET、脳卒中、整形)」を強力に進めてゆきます。急性期診療を、2025年から2040年の超高齢化社会に向けて整備し、高齢化社会だからこそ増加する、内科疾患に十分な対応を目指します。 多職種連係、リハビリシステムの構築、看護だけでなく介護体制の構築も行います。
  •  独法化による自由度の高い医業運営上と、責任のある経営を作ってゆきます。病気で困った人たちの為に、患者さんから、そして家族から「豊島病院がここにあってよかった。」 と感じてもらえるような病院になることを目標にします。

ごあいさつ 副院長 畑 明宏

畑 明宏
 2020年4月に内科系副院長に就任いたしました畑 明宏です。2012年に当院循環器内科部長として赴任しました。

 当院周辺には大学病院を含め基幹病院が多数あり、地域住民の皆様にとっては恵まれた地域だと思います。その中で、豊島病院は「医療で地域を支える」、地域に密着した病院として、「まごころを込めて最善の医療を提供し、地域社会に貢献する」ことを運営理念として、皆様のお役に立てるよう努力してまいりました。そして昨年7月から地方独立法人東京都立病院機構の一員となりましたが、運営理念に変化はありません。

 副院長就任当初より新型コロナウィルス感染症に関わってまいりました。当院は感染症指定病院であるため初期から病院職員が一体となって感染症疑いあるいは陽性の患者を積極的に受け入れたために救急受け入れや新患受付の中止、予定入院や予定手術の延期等をせざるを得なくなる期間があり、地域住民の方々、診療所及びクリニックの先生方にご迷惑をおかけしました。しかし昨年は新型コロナウィルス感染症の入院患者の受け入れと共に通常診療もコロナ禍前に近い状態で行い、昨年末から本年3月まではプレハブの発熱外来を開設して、一般救急が通常通り受け入れられる対応をいたしました。

 私はまた人材育成担当の副院長として、人材育成はもとより、院内感染対策、入退院支援、地域連携等を担当しております。入退院支援については、昨年「患者・地域サポートセンター」と名称変更しましたが、業務内容に変わりはなく、更に患者さんや地域のためのサポートを強化してまいります。最近はオンライン中心となってしまった医療連携講演会も今年度はハイブリッド開催にはなると思いますが、当院になるべく来ていただき、直接お会いし、お話をさせていただきたいと存じます。

 新型コロナウィルス感染症は5類移行となりますが感染力が変わるわけではないので、引き続き感染対策を十分に行いつつ、本来の救急医療・脳心血管診療・がん医療を中心に皆様に選ばれる病院となれるように、そのためには当院職員が能力を伸ばせてそれを発揮し、満足して勤務できる病院となれるように尽力してまいります。
 これからも何卒宜しくお願い申し上げます。


ごあいさつ 副院長 福田 晃

福田 晃
 2020年4月に外科系副院長に就任いたしました福田 晃と申します。
 外科系全体の診療と消化器疾患、がん診療部門、医療安全、災害医療などの防災対策、患者サービス、業務改善、情報システムなどを担当しております。

 私は、2007年に豊島病院に赴任し16年間勤務致しました。当時の安藤昌之外科部長のもと、私は主に肝胆膵を中心とした外科診療や24時間365日断らない消化器疾患救急診療(吐下血、消化管穿孔、腹膜炎、腸閉塞など)を一緒に行ってまいりました。その当時、豊島病院の外科では年間800~900例の手術を行い、平成24年に「東京都がん診療連携協力病院(大腸がん)」、25年には「東京都がん診療連携協力病院(胃がん)」に指定されました。食道・胃・大腸・肝臓・胆道・膵臓領域の専門医が揃っており、最新の治療を提供しております。数多くの外科手術症例、消化器疾患症例を紹介していただきました連携の先生方、搬送していただいた救急隊隊員の皆様には今まで豊島病院を育てていただき心より感謝申し上げます。

 しかしながらこの3年間は新型コロナ感染症との闘いの日々でした。当院は2021年1月に新型コロナ重点病院に指定され、以後新型コロナ感染症の診療に全力をあげてまいりました。2021年夏の第5波の時は1日の新型コロナ入院患者数が183人と東京で最多の患者を受け入れ、2022年12月からの第8波の際にはインフルエンザとのツインデミック対策として、プレハブの発熱外来を開設し年末年始は1日100人の発熱患者に対応し、安藤院長の指揮の下、当院が東京都の新型コロナ診療を支えてきたと自負しております。

 今後、新型コロナ5類移行後は行政の要請には応えつつ、地域の医療を守るために以前のような救急医療、急性期医療を取り戻すために全力をあげていきたいと思っております。
 「医療で地域を支える。」という基本運営理念を実践し、今後も連携医の先生方や患者さんに選んでいただけるような病院、働いている職員にもやりがいを持ってもらえる病院を目指して日々努力してまいります。何卒宜しくお願い致します。