遺伝子研究科

診療内容

遺伝子研究科の特色

当院の診療において、臨床と結びついた基礎的研究は、教育とともに診療を補助する両輪として位置付けられる。研究活動を通して現時点での診療の見直し、新たな診療方法の開発が可能となりうる。研究という論理的知的活動は医療をおこなう際の思考のトレーニングとしても重要である。

研究活動からは、疾患の病態理解新たな診断・治療方法、より望ましい看護方法・技術、臨床検査技術改善などの臨床的レベルアップが期待され、このことは病院の質の維持、向上に直接的に関わる事項である。

更に、論文作成能力、発表での伝達能力は病院の臨床スタッフとして必須の要素である。以上を理解し、院の基本方針として臨床材料、臨床的着点からスタートする研究を支援して頂いている。

実際の活動として、遺伝子研究科は、

  1. 患者さんの検体を用いた遺伝子診断
  2. 疾病の病態、診断、治療につながる基礎的な研究

に時間を使っている。

1は手術検体、血液を用いた悪性腫瘍の診断、性分化異常の診断スクリーニング、先天代謝異常、遺伝性疾患の診断を行っている。

2に関してはウイルムス腫瘍の発症機序のメカニズム解明、GH分泌異常発症のメカニズム解明といった先端的な研究とともに、移植後のサイトメガロウイルス感染の遺伝子診断の臨床的価値に関する研究などを行っている。また、研修医、総合診療科医師が臨床に直結する遺伝子診断を行うことを積極的に指導している。