画像診断部門

CT検査

CTとは(Computed Tomography)の略称。人体に360度方向からX線を照射し、透過したX線をコンピュータで処理し、臓器の輪切り像や三次元画像などに画像化する検査です。技術進歩により、得られた横断画像を再構成することで、さまざまな方向の断面像や三次元立体画像を得ることができます。

▲骨の3D再構成画像 ↑骨折箇所
▲造影剤を用いた心臓の冠動脈撮影 3D再構成画像
▲造影剤を用いた下肢血管撮影 最大値投影法を用いた再構成画像
▲造影剤を用いた肺血流ヨードマップ画像 ↑肺血流の乏しい箇所が欠損します
▲腹部CT輪切り像から 解析された内臓脂肪面積
▲内臓脂肪検査結果(例)
▲大腸の3D再構成画像 赤い箇所が病変部

当院の特色

  • 予約以外の緊急検査に対応する体制が整っています
  • 小児撮影に対する被ばく線量低減に努めています

注意事項

  • 造影剤を使用する場合、腎機能に障害があると確認された方、また気管支喘息で現在薬を服用している方は、当院では原則として造影剤の使用は行いません
  • 造影剤を使用する場合、ビグアナイド系経口糖尿病薬を飲んでいる方は、血液に異常(乳酸アシドーシス)をきたす可能性がありますので、不明な場合はあらかじめ主治医にご確認ください
  • ペースメーカー及び除細動器を植え込まれている方は、あらかじめ主治医にお申し出ください。
    また、検査当日は必ずペースメーカー手帳をご持参ください(種類によっては、本体を含む範囲の部分のみスキャンができないことがあります)
  • 検査によって食事や検査前の排尿制限があります

装置・機器 Siemens 社製 CT SOMATOM Definition Flash(128列・2管球)

▲CT装置
▲CT操作室

MRI検査

MRI検査とは、強力な磁場内で体に適度なラジオ波(電磁波の一種)を当て、体内から発生する微弱な電波情報を受信利用し、コンピュータで計算し体の様々な断面画像を作りだす検査です

▲頭部断面像 白い↑部分は水分が多い
▲造影剤を用いた乳房撮像 最大値投影法を用いた再構成画像
▲3D腎動脈血管像
▲腰椎から仙椎の矢状断面像 ↑(黄)白い部分は脊髄液 ↑(赤)の黒い部分は脊髄と神経
▲三次元脳動脈血管正面像
▲膝三次元再構成画像 ↑(赤) 胆のう↑(黄) 胆管↑(青)膵管

当院の特色

  • 急性期脳梗塞に対しては夜間・休日の緊急MRI検査の体制があります
  • 小児MRI検査に対する体制が整っています

注意事項

  • 強力な磁場による危険防止のため検査前に入念な入室安全チェックを行います (金属類はすべて外していただきます)
  • ペースメーカー、人工内耳をされている方は原則検査ができません。その他の体内金属のある方、または閉所恐怖症のある方は、事前に主治医にお申し出てください
  • 造影剤を使用する場合、腎機能に障害があると確認された方、また気管支喘息で現在薬を服用している方は、当院では原則として造影剤の使用は行いません

装置・機器 Siemens 社製MAGNETOM AERA 1.5T

▲MRI検査室
▲MRI更衣室

一般撮影・ポータブル撮影

一般撮影では主に胸部や腹部、骨のX線写真を撮影します。ポータブル撮影とは、移動型X線装置で、主に病室等に移動して撮影を行います


全てデジタル画像

▲胸部写真
▲頭蓋骨正面写真
▲歯列断層写真


当院の特色

  • 撮影による被ばく線量低減に努め、ご要望があれば当該検査の被ばく線量(実効線量)を計算します
  • FPD搭載ポータブル撮影装置では、撮影後、リアルタイムでの画像確認が可能です
  • 東京都災害拠点病院として災害時における停電の状態でも、FPD搭載ポータブル撮影装置により撮影と画像確認が可能です

注意事項

  • 妊娠の可能性のある患者さんは、受付員または撮影担当の技師に申し出てください
  • 幼児に対しては、ご家族の立会いの下、専用の固定具を使用する場合があります

装置・機器

▲放射線科受付及び待合廊下
▲一般撮影室全景
▲FPD搭載ポータブル撮影装置


X線発生装置(キャノンルシステムズ社製)

  • MRAD-A 80S 2台(一般撮影)

CR,FPD受像系(富士メディカルシステム株式会社)

  • FM-PV1(立位撮影用)
  • CARNEO C(FPD)
  • CARNEO Smart(FPD)
  • Speedia CS(読み取り装置)

ポータブル(島津製)(富士メディカルシステム株式会社)

  • Mobile ArtⅡ MUX-100JL
  • Mobile Art MUX-100JE
  • Mobile Art Evolution
  • Mobile DaRt MUX-100DJ+FPD(Canon CXDI-50G)
  • Mobile DaRt Evolution+FPD(Canon CXDI-55C)
  • Mobile DaRt Evolution MX8 version S
  • AQRO

乳房撮影(マンモグラフィ)

マンモグラフィ検査はエックス線を使用して乳房を撮影する検査です
乳腺が重なった状態では診断が難しいため、病気を見つけやすいように技師が乳房を手で広げ、圧迫板で押さえて撮影します。
1回の圧迫で従来の2D撮影に加えてトモシンセシス撮影(3D)が可能で乳腺組織に隠れて見えなかった関心領域を明瞭に描出します。

マンモグラフィー検査の動画はこちら

▲従来の2D撮影
▲トモシンセシス撮影(3D) ピンク○印が病変

当院の特色

  • 日本乳がん検診精度管理中央機構による認定を受けた女性技師が撮影いたします
  • 東京都東村山市のマンモグラフィ検診を行っています
  • ソフトな圧迫板と圧迫スピードを自動で調整し、痛みを軽減しています

注意事項

  • 制汗剤、肌クリーム等が検査部位に付着していると、検査に影響が出る場合がありますので、検査当日は脇から乳房にかけて何もつけないようにお願いしています

装置・機器 Siemens 社製MAMMOMAT Revelation

▲マンモグラフィ装置
▲マンモグラフィ装置 ↑(赤)乳房の形にそってしなるソフト圧迫板

X線TV透視撮影

X線TV透視撮影はバリウムによる胃や大腸、ERCPといった消化管検査を中心に、内科、外科、整形外科、泌尿器科、小児科等が使用します

▲バリウムによる胃造影検査
▲バリウムによる大腸造影検査
▲胃内視鏡を十二指腸まで入れ 胆管入口↑(黄)から造影剤を注入し、 胆管↑(赤)・膵管↑(青)の病変を検査:ERCP


当院の特色

  • FPD(X線平面検出器)、パルス透視等により特に小児検査に対して被ばく線量低減に努めています

注意事項

  • ペースメーカー及び除細動器を植え込まれている方は、あらかじめ主治医にお申し出ください。
    また、検査当日は必ずペースメーカー手帳をご持参ください

装置・機器 島津製 SONIALVISION-Safire17 D150BC-40

▲Ⅹ線TV透視撮影室
▲Ⅹ線TV透視操作室
▲待合廊下

血管撮影及び心臓血管カテーテル検査

血管撮影とは足の付根や肘、手首の動脈から専用のカテーテルを入れて、目的の部位や臓器の造影を行い、診断・治療(注)を行います

  • ここでの治療とは血管内治療又はカテーテル治療(Vascular-IVR)と称し、当院では転移性肝がんに対する肝動注化学療法、肝臓がんに対する肝動脈塞栓療法(TAE)、急性心筋梗塞に対する血管拡張術などを行っています
▲右冠状動脈(治療前)
▲ステント強調画像
▲右冠状動脈(治療後)
▲OCT 治療前
▲OCT 治療後
▲血管内超音波画像
▲下肢動脈造影像

当院の特色

  • 2管球装置となり、検査時間の短縮、造影剤の削減が可能です
  • 心臓・下肢領域はもちろん、頭頚部・腹部領域も従来の装置より描出能が高く撮影でき、被ばくも半分程度に低減できます
  • 最新のステント強調ソフトにより、細く見えにくいステントをくっきりと描出し、正確にステントを留置することが可能です
  • 下肢検査用の撮影ソフトにより、撮影時に患者様が動かれても、高精細な画像が得られます

注意事項

  • 検査、治療前の準備が必要なため基本的に入院が必要です

装置・機器 島津製 Trinias

▲血管撮影及び心臓カテーテル検査室全景
▲操作室全景

X線骨密度検査

X線骨密度検査とは、微弱なX線を測定部位に照射し、その透過量によって骨の密度を計測する検査です。当院では、「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版」で推奨されている2重X線吸収法(DXA法)を用いて測定します。測定部位は、腰椎と大腿骨近位部の両方を測定します。測定結果は、骨密度の測定値、若い人や同年齢の骨密度と比較した値が表示されます。経時的に骨密度の結果をグラフ化し、経過観察することができます。また、2022年度より海面骨構造指標(TBS)の解析が可能となり、骨密度評価の新たな指標を提供しています。

▲骨密度検査の結果
▲骨密度検査の解説レポート

注意事項

  • 仰向けに寝た状態での検査で、検査時間は15分程度です

装置・機器 HOLOGIC社製 Horizon

HOLOGIC社製 GDR-Explore