外傷センター

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2025年4月より外傷センターが新設されました

外傷センターでは、整形外科医が中心となり、主に四肢・骨盤・脊椎外傷の治療を積極的に行っていきます。転倒・スポーツによる骨折から、交通事故などによる重症外傷まで幅広く対応いたします。また、多発外傷の患者様に対しては、他科と連携し、頭部・顔面・胸部・腹部外傷など、全身の外傷にも対応していきます。

患者様がより良い機能を再獲得し、早期に社会復帰できるように、そして「防ぎえた外傷後遺障害(preventable trauma disability)」を減らすために、外傷治療専門チームとして、日々尽力してまいります。
また、クリニックや病院様からのご紹介について、可能な限り対応できる体制を整えていきます。

外傷センターの対応疾患

外傷センターでは、主に以下の外傷に対応いたします。

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  • 四肢の骨折(上肢骨折・下肢骨折)
  • 手指・四肢の切断・重症四肢外傷(軟部組織欠損を伴う開放骨折など)
  • 骨盤・寛骨臼骨折
  • 脊椎外傷(脊髄損傷含む)
  • 外傷後遺症(感染・骨髄炎、偽関節、変形治癒、機能障害など)

    頭部・顔面・胸部・腹部外傷など全身の外傷は、
    他科と連携して診療します。
    お困りの症例がございましたら、
    いつでもご相談ください。

外傷センター特徴

  1. これまで通り、四肢の骨折、骨盤・寛骨臼骨折に対応いたします

    上肢(鎖骨・肩甲骨・上腕骨・前腕骨・手指)および下肢(大腿骨・脛骨・腓骨・足関節・足部)の骨折、骨盤・寛骨臼骨折に、これまで通り対応いたします。

    高齢患者様の転倒によって生じやすい大腿骨頸部・転子部骨折、橈骨遠位端骨折などについても、これまで通り対応いたします。特に、高齢患者様の大腿骨頸部・転子部骨折は、受傷後早期の手術が推奨されており、当センターでも、可及的速やかに手術ができる体制を整えていきます。

    さらに、近年増加している、高齢患者様の脆弱性骨盤骨折に対しても、手術適応がある患者様については、経皮的スクリュー固定を中心とした手術加療により、早期離床を目指していきます。

    注目情報右寛骨臼骨折症例
    交通事故で受傷されましたが、術後15年経っても関節に全く問題ありません。

    術前XP
    (a)術前XP
    術後15年XP
    (b)術後15年XP
  2. 他院では治療困難と言われてしまうような重症四肢外傷・開放骨折(四肢切断も含む)に対応可能となりました

    手指・四肢(上肢・下肢)の切断では、顕微鏡下に血管や神経を縫合するマイクロサージャリーの技術を必要とします。また、皮膚などの軟部組織欠損を伴う重症開放骨折では、骨折治療に加えて、欠損した組織を身体の他部位から血管ごと移植して被覆(再建)する遊離組織移植術が必要になります。これらの治療は、適切な知識と技術を持って治療を行わなければ、日常生活や仕事に有用な機能回復を得ることは困難となります。


    林洸太医師は、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)外傷センター、小郡第一総合病院(山口県)、Chang Gung Memorial Hospital(台湾)など国内外の専門施設において、四肢外傷(骨折)治療、手外科、末梢神経外科、マイクロサージャリー手術の経験を積まれ, 重症四肢外傷治療に習熟した上で、2025年4月から外傷センターに着任されました。
    当外傷センターでは、林医師を中心として、直接救急搬送されてきた患者様は当然ながら、近隣もしくは他県(遠方)で受傷された患者様であっても、積極的に紹介患者様を受け入れていきます。

  3. 脊髄損傷を含む脊椎外傷にも以前の通り、対応可能となりました

    頚椎の脱臼骨折から骨盤まで含む骨折に対して術中CTを使用したより低侵襲で安全な手術を行います。また、高齢者の圧迫骨折や遅発性麻痺等は骨粗鬆が強く、通常のスクリューですと固定範囲が大きくなってしまいますが、近年使用可能となったセメントスクリュー等を用いて可能な限り低侵襲で対応していきます。
  4. 外傷後遺症(感染・骨髄炎、偽関節、変形治癒、機能障害など)にも対応いたします

    受傷直後の急性期の外傷のみではなく、各種治療の結果、後遺症(合併症)を生じてしまった患者様の治療にも対応いたします。いわゆる外傷後遺症には感染/骨髄炎、偽関節、変形治癒、機能障害(関節可動域障害、神経麻痺など)が含まれます。これらの治療には、より専門的な知識と技術を必要とします。 
    具体的には、変形治癒に対しては程原部長の専門であるイリザロフ創外固定を使用した変形矯正術、機能障害に対しては林医師の専門である手外科・マイクロサージャリー(顕微鏡手術)の技術を使用した機能再建術、組織移植術、また神経麻痺に対しては筋腱移行術、神経移行術、組織移植術などが挙げられます。

    注目情報イリザロフ変形矯正症例
    骨脆弱性があるため左下腿の複数回の骨折で著しい変形があり、装具をしても、まともに歩くことができませんでしたが、現在、独歩が可能となっています。

    変形矯正症例

外傷センターへの患者さんご紹介方法

  • 手術目的の転院のご相談は地域連携支援グループへの連絡でも対応可能です。
  • お急ぎの症例に関しては、下記へお電話ください。(24時間365日対応しています)
    整形外科の救急当番または当直医:03-3444-1181(病院代表)

最終更新日:2025年5月28 日