肝胆膵外科でダビンチSPを用いて手術を実施しました
更新日:2024年12月
2024年12月10日、肝胆膵外科において、ダビンチSPを用いた手術として当科の1症例目となる、ロボット支援腹腔鏡下肝部分切除を実施しました。従来のダビンチXiを用いた肝部分切除ではポートと呼ばれる器具を挿入する穴を腹部に5~6箇所あけて行いますが、ダビンチSPを用いた手術では2箇所の穴ですむのが特徴です。術後の痛みが少なく経過も良好で、術後2日目に食事を開始、術後5日目に退院されています。
執刀医からのメッセージ
ダビンチSPは「シングルポート」、いわゆる単孔式でロボット手術を行う革新的な手術支援ロボットです。ダビンチXiでは4つのポートからカメラと3本のロボット鉗子を入れて広い操作空間を使って手術を行います。ダビンチSPでは、1つのポートからカメラと3本の細いロボット鉗子を入れて、狭い操作空間でのロボット手術が可能となりました(図1)。傷の数が減り、傷の痛みも軽く体への負担はさらに低減されます。
ロボット支援下肝切除においてはもう一つメリットがあります。ダビンチXiでは肝切除のために用いる超音波破砕吸引装置(CUSA)を使用することが困難でしたが、ダビンチSPではシングルポートのため助手が適当な位置からCUSAを操作することが可能となり、より安全でスピーディーな肝切除が可能となりました(図2)。
安全性、根治性を優先しますので、すべての肝切除にダビンチSPが向いているわけではありませんが、今後の肝切除に新しい選択肢が増えたと感じています。開腹、腹腔鏡下、ロボット支援下(ダビンチXi, ダビンチSP)と肝切除の選択肢が増えることで、より安全で質が高く低侵襲な肝切除を提供できるのではないかと期待しています。
ロボット支援下肝切除においてはもう一つメリットがあります。ダビンチXiでは肝切除のために用いる超音波破砕吸引装置(CUSA)を使用することが困難でしたが、ダビンチSPではシングルポートのため助手が適当な位置からCUSAを操作することが可能となり、より安全でスピーディーな肝切除が可能となりました(図2)。
安全性、根治性を優先しますので、すべての肝切除にダビンチSPが向いているわけではありませんが、今後の肝切除に新しい選択肢が増えたと感じています。開腹、腹腔鏡下、ロボット支援下(ダビンチXi, ダビンチSP)と肝切除の選択肢が増えることで、より安全で質が高く低侵襲な肝切除を提供できるのではないかと期待しています。