低カリウム血症に対する高濃度カリウム注射製剤の使用について

ご入院される患者さんとご家族の方へ

低カリウム血症に対する高濃度カリウム注射製剤の使用について

低カリウム血症は重篤な不整脈を引き起こす為、血清カリウム値が低い場合にはカリウムを補充する必要がありますが、血液中のカリウムが多くなり過ぎる場合、不整脈や心不全をきたす恐れがあります。また、点滴注射用カリウム液は、細い血管に点滴投与すると血管痛が生じることもあります。これらの理由により、カリウム液を点滴注射する際は、薄めて使用することを国が定めています(点滴投与するカリウム濃度は40mEq/L以下)。
しかしながら、心不全や脳卒中などで水分を制限しなければならない患者さんに対しては、当院のルールに従い、国が定めるものとは異なる「適応外使用」として、太い血管(中心静脈)から高濃度のカリウム液を行う場合があります。

この治療法は、当院の臨床倫理専門委員会にて承認されています

当院では、診療科および使用条件を決めて、高濃度カリウム液の点滴投与を行っています

・投与する高濃度カリウム液は500mEq/Lもしくは200mEq/Lと定める
・限られた部署(HCU、ICU、透析室、救急外来)のみで投与可能とする
・血液内科に限り、130mEq/L未満で輸液製剤への混和を許容する
・投与速度は20mEq/hr以下を厳守し、急速輸液がなされない対策を行う
・必ず心電図モニターを装着し、不整脈が発生しないかを観察する
・適時血液検査を行って、血中カリウム値を測定する
・異常を認めた場合には、点滴注射を減量もしくは中止し、適切な対応を行う
・低カリウム血症が是正され次第、高濃度カリウム液の点滴投与は終了する
・薬剤科・医療安全部門が連携して、安全に実施されているかモニタリングする

上記治療法については、必要時に速やかに治療を実施できるよう、対象者となられた方に事前に同意いただくことに代えて、病院ホームページで情報を公開することにしています。この内容に関して拒否される場合やご質問がある場合には、担当医師、看護師、薬剤師までお尋ねください。