初診から手術までの経過~手術までの期間の最短化への取り組み~
健康診断、人間ドックやがん検診等の胸部単純X線写真(胸のレントゲン)で異常が認められると、その後、CT検査が実施されます。そして、CT検査にて異常が認められると、専門病院での精密検査が予定されます。患者さんの多くはこのような経過で当院に受診されます。
CT検査にて肺癌が疑われる病変が認められると、その病変から細胞や組織を採取(気管支鏡検査)し、顕微鏡による検査(病理検査)を行います(病理学的な確定診断)。また、全身を検査し、肺癌の広がりを調べます(ステージの確定)。これらの検査の結果、肺癌と診断され、ステージが1、2または3の一部であれば手術が予定されます。肺癌が疑われる病変に対する典型的な診療経過を図に示します。

さて、初診から治療(ここでは手術)まではなるべく早く進めたいところですが、病院によっては、“初診の予約取得が困難である”、“検査が効率よく実施されない”、“手術が必要となっても手術までの待機時間が長い”など、初診から手術までスムーズに進まない場合があります。そのため、初診から手術までに期間を要することについての不安を時折耳にします。当科では、予約なしでの当日受診も可能であり、また、初診から手術までの期間が最短となるように取り組んでおります。
当科での初診から手術までの期間が最短となる例(水曜日に初診の場合)
X月 X日(水) 初診 造影CT検査
X月X + 1日(木) PET-CT検査
X月X + 2日(金) 気管支鏡検査
X月X + 7日(水) 結果説明、麻酔科診察、入院・手術のオリエンテーション
X月X + 9日(金) 入院
X月X +12日(月) 手術
初診から効率よく検査を行うことにより、最短で初診から12日後の手術が可能となります。その期間の通院回数は4回になります(肺癌の病状によっては、気管支鏡検査やPET-CTを省略して手術を行う場合もあり、その場合の通院回数は2-3回)。また、順調に経過すれば手術後4-7日で退院になりますので、初診から退院までを3週間以内に完結することが可能です。これは初診から手術までの期間が最短となる1例であり、外来受診曜日、祭日の有無、検査の混雑具合、肺癌の病状、患者さんの全身状態などにより最短期間は異なります。一方、病状によっては準緊急的な対応(手術まで数日)も行っております。このように、当科では患者さんおよびご家族の不安を少しでも軽減するために、初診から手術までの期間を可能な限り最短に出来るように取り組んでおります。
