● 近年は、冠動脈カテーテル検査や冠動脈ステント治療、ペースメーカ一治療などを積極的に行っておりますが、循環器内科は3名体制にて診療しているため、重症や緊急症例などに対応出来ない場合もあります。
● がんや感染症の患者さんが多いため、治療適応については、原疾患の診療科担当医と相談しながら診療も行っております。
● がん治療中には、がん治療薬による高血圧や心不全、虚血性心疾患、不整脈、深部静脈血栓症をきたすことがありますが、それらにも対応しております。
● がんやがん治療薬以外にも高齢や生活習慣病からの心血管疾患を発症することがあります。それらを評価して治療することも重要です。
● 各種専門外来を設置し、他科からのご依頼や患者さんが予約しやすいようにしております。
循環器内科の主な検査や診療内容
1. 超音波検査(心臓超音波検査、下肢静脈超音波検査、頚静脈超音波、四肢動脈超音波等)
2. 心電図、ホルター心電図(24時間心電図)、脈波検査
3. 負荷心筋シンチグラムをはじめとする 各種心臓核医学検査
4. 各種専門外来(術前循環器外来、腫瘍循環器外来、ペースメーカ外来、静脈血栓症外来、血管外科外来等)
5. ペースメーカー植え込み手術、ペースメーカー電池交換手術、ペースメーカーチェック
6. 心臓カテーテル検査と治療(スワンガンツカテーテル、冠動脈造影、血管内超音波検査、心筋血流予備能比検査、冠動脈ステント治療、日本医科大学附属病院心臓血管外科との連携にてロータブレーター治療)
7. 下肢動脈疾患( 閉塞性動脈硬化症)に対する血管内治療
8. 心不全やがん関連心血管障害、がん治療関連静脈血栓症、HIV関連心疾患等の精査治療
9. 腫瘍循環器多職種チーム(医師、看護師、薬剤師、栄養士、リハビリスタッフ、心理士、臨床検査技師によるカンファレンスやラウンド)
心臓カテーテル検査と治療についての補足
現在、多くの施設では心臓カテーテル検査や治療を行う際には、カテーテルを冠動脈(心臓を栄養する血管)まで運ぶために1.5~2.5mm程度の太さのシースを手首の動脈(近位橈骨動脈アクセス)から留置して処置を行っていますが、当院ではより低侵襲な処置を心がけるため、一般的に留置する部位より5cmほど末梢の親指付け根(手の甲)の橈骨動脈(遠位橈骨動脈アクセス)からシースの留置を行っています。

遠位橈骨動脈アクセスは従来の近位橈骨動脈アクセスと比較して、処置終了後シースを抜去したあとに専用の止血道具を使用することで、より迅速な止血が可能(通常4~5時間が2~3時間程度)であり、患者様の圧迫止血による疼痛の軽減に貢献し、処置後も手関節が曲げられるため処置後の快適性が向上します。また、処置後の橈骨動脈の閉塞リスクが低く、その他の穿刺部位合併症のリスクについても少ないことが報告されています。

さらに、透析患者様の心臓カテーテル検査、治療においては、使用中のシャントが今後閉塞した場合に備えて、現在シャントを作成していない上肢側でも処置に伴う橈骨動脈の閉塞を避けるため、近位橈骨動脈からシースを留置することは避けなければならず、多くの施設では足の付け根の動脈(大腿動脈アクセス)からシースを留置しています。しかし、大腿動脈アクセスは、処置後にベッド上で長時間の安静が強いられるほか、出血性合併症が比較的多いことが報告されています。このような透析患者様においても、遠位橈骨動脈アクセスは将来のシャント作成に支障をきたすことなく選択することができ、一般の患者様と同様に上肢から処置を行うことが可能です。
患者様の血管の状態やカテーテル処置の内容によってはやむを得ず、通常の近位橈骨動脈やその他のアクセスとなってしまう場合もありますが、当院では遠位橈骨動脈アクセスを基本とし、実際に9割以上の方で施行できており、苦痛、合併症の少ない処置として、患者様からとても好評をいただいております。

