- 概要

特色
広尾病院の重点医療は、災害医療、外国人患者への医療、島しょ医療、救急医療、脳血管疾患医療、心臓病医療であり、すべての都民のための病院として、都民の生命と健康を支えています。薬剤科では、医薬品の適正使用を推進することで、患者さんの誰もが安心して質の高い薬物療法を受けられるように、日々研鑽を重ねています。
薬剤科概要
薬剤科スタッフ
- 薬剤師:常勤24名、非常勤6.9名
- 事務員・補助業務:3.2名(SPD含む)
専門・認定薬剤師
| 日本病院薬剤師会 | がん薬物療法認定薬剤師 | 1名 |
|---|---|---|
| 感染制御認定薬剤師 | 2名 | |
| 日病薬病院薬学認定薬剤師 | 13名 | |
| 日本臨床腫瘍薬学会 | 外来がん治療専門薬剤師 | 2名 |
| 日本くすりと糖尿病学会 | 糖尿病薬物療法認定薬剤師 | 1名 |
| 日本緩和医療薬学会 | 緩和薬物療法認定薬剤師 | 2名 |
| 日本臨床栄養代謝学会 | NST専門療法士 | 2名 |
| 日本臨床救急医学会 | 救急認定薬剤師 | 2名 |
| 日本化学療法学会 | 抗菌化学療法認定薬剤師 | 4名 |
| 日本循環器学会 | 心不全療養指導士 | 3名 |
| 日本腎臓病協会 | 腎臓病療養指導士 | 1名 |
| 日本薬剤師研修センター | 研修認定薬剤師 | 3名 |
| 認定実務実習指導薬剤師 | 8名 | |
| 漢方薬・生薬認定薬剤師 | 2名 | |
| 日本麻酔科学会 | 周術期管理チーム薬剤師 | 2名 |
| 東京DMAT | 東京DMAT隊員 | 1名 |
機器設備
| 調剤支援システム | 散薬監査システム | 散薬自動分包機 |
| 自動錠剤分包機 | 水薬監査システム | 注射薬自動払出システム |
| 注射薬混注監査システム | 安全キャビネット(ClassⅡTypeB2) | |
| クリーン・ベンチ(クリーンルーム) | 薬品在庫管理システム | |
業務内容
処方箋調剤
外来は原則として院外処方となっており、院外処方せん発行率は93.6%です。(2025年度実績)。主に入院処方について、調剤監査支援システムを用いて行っています。調剤にあたっては、併用禁忌薬はもちろんのこと、お薬の飲み合わせや重複投薬のチェック、アレルギーにも細心の注意を払って、常に患者さんの安全・安心に貢献しています。島嶼の患者さんの退院時処方に対しては、船の運航状況も考慮しつつ、フレキシブルに対応しています。


注射薬調剤

処方箋に基づいて、患者さんごとに一施用分ずつ調剤(個人セット)しています。また、緊急処方に対しては、オーダーのタイミングで携帯端末に処方内容が表示されることで夜間、休日問わず、24時間365日、薬剤師が監視できるシステム、加えて、看護師が病棟常備薬を使用する際も、バーコード認証できるシステムを独自に構築することで、緊急処方についても安全に薬物療法を行うことができます。
注射薬無菌調製

剤科では、安全キャビネットやクリーン・ベンチを用いて、全ての抗がん薬、および一部の高カロリー輸液や麻薬の持続皮下注を混合調製しています。特に、抗がん薬は、注射薬混注監査システムを用いることで、量や薬品の取り違いがないようにしています。また、抗がん薬の調製前には、独自の管理票を用いて投与量、投与間隔等を詳細に確認し、投与当日の検査値もしっかり確認することで、安全、安心な薬物療法につなげています。
医薬品情報管理業務

患者さんに医薬品を有効にかつ安全に使用していただくため、医師、看護師、薬剤師、その他の医療従事者の問い合わせに対し的確な情報を提供しています。また、医薬品に関する重要な情報を病院内へ発信しています。当院では外国人の患者さんが多いので、海外で使用していた医薬品の問い合わせも数多くあります。これらの質問に対して迅速に対応するため、文献などを整理保管し、また各種データベース等の維持管理をしています。
薬剤管理指導業務・病棟薬剤業務
救命救急センターを含むすべての病棟に専任薬剤師(病棟薬剤師)を配置しています。病棟では、患者さんの持参薬の確認、特別な注意が必要な薬品(ハイリスク薬品)の管理や事前の説明、患者さんの状態の確認や服薬指導、医師や看護師といった他の医療従事者とのカンファレンスへの参加、医薬品の情報提供、病棟常備薬の管理などを行っています。


製剤業務

『市販されていない治療に不可欠な特殊なお薬(製剤)』を調製しています。これらの調製にあたっては院内の委員会において厳しい審議が必要です。必要に応じて使用する患者さんの同意をいただく場合があります。
医薬品管理業務
患者さんに安定して医薬品が使えるよう、使用量や入荷状況を把握して効率的に購入したり、緊急で使用する医薬品について投与量を確認して払出を行うなど、医薬品の管理を行っています。また、病棟専任薬剤師と連携して、各部署の常備薬の使用期限の管理、定数の見直しを行うなど、部署の医薬品も管理しています。
各種医療チーム活動への参加
AST・ICT(Infection Control Team、感染制御チーム)
AST・ICT担当薬剤師は、抗菌薬の適正使用推進に向けた処方支援やラウンドを主体的に行っています。また、多職種と連携して耐性菌のモニタリングや環境ラウンドにも参加し、院内感染防止と安全な医療環境の整備に取り組んでいます。
緩和ケアチーム
緩和ケアチーム担当薬剤師は、緩和ケア担当医師、精神科医師、緩和ケア認定看護師、病棟看護師と共に週1回の病棟ラウンドとカンファレンスに参加し、薬に関する情報の提供などを行っています。また、患者の主治医、担当看護師、病棟担当薬剤師と情報を共有、連携して活動をおこなっています。
NST(Nutrition Support Team、栄養サポートチーム)
NSTは医師・歯科医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・臨床検査技師・言語聴覚士などのメンバーで構成されるチームで、各職種がそれぞれの知識を生かし患者さんの栄養管理を行っています。薬剤師は週1回のカンファレンスに参加し、輸液の投与設計や処方提案などを行っています。
褥瘡カンファレンス
医師・認定看護師・薬剤師・管理栄養士でカンファレンスを月2回実施しています。医師・看護師による回診時の情報を共有し、薬物療法や栄養管理も含めた今後の治療方針について検討しています。
糖尿病教室
医師・看護師・管理栄養士・薬剤師・臨床検査技師・理学療法士で糖尿病基礎講習・糖尿病教室を開催しています。月2回、薬剤師は糖尿病教室で薬物療法について講習を行っています。
FLS(骨折リエゾンサービス)
整形外科病棟では月に2回、医師・看護師・薬剤師・理学療法士・医療ソーシャルワーカー等が集まり、リハビリテーションカンファレンスと併せてFLSカンファレンスを実施しています。50歳以上のすべての脆弱性骨折患者を対象として二次骨折予防を目的に薬物療法の提案・検討を行っています。
PICC(末梢挿入型中心静脈カテーテル)チーム
医師・診療看護師・特定看護師・感染管理認定看護師・薬剤師・放射線技師で構成され、PICCをはじめとする血管アクセスデバイスの安全管理と適正使用を目的に、院内マニュアルの整備、回診、カンファレンスを行います。薬剤師は配合変化の確認や薬剤に応じた適切な投与ルートの提案などを行っています。
心不全再入院予防チーム
医師、看護師、栄養士、理学療法士とともにチームを構成し、カンファレンスにて治療方針や問題点の共有、薬に関する情報提供を行っています。患者さんごとに適した薬物療法を支援するとともに、服薬指導を通じてアドヒアランスや治療効果が保てるよう努めています。
腎デナベーションチーム
当チームは医師、看護師、薬剤師、管理栄養士などで構成されるチームで、2026年より活動を開始しました。薬剤師は服薬遵守状況の確認や降圧薬投与状況の評価を通じて、治療抵抗性高血圧の患者さんに対して安全なカテーテル治療ができるよう支援しています。
術後疼痛管理チーム
術後疼痛管理チームは、麻酔科医・看護師・薬剤師により構成された医療チームで、術後患者の除痛効果や副作用、合併症の有無などを評価し、術後の痛みを軽減するための活動をしています。術後疼痛管理チームの介入により、疼痛スコアの減弱、術後合併症の減少、早期離床などの効果が期待されます。また、医療用麻薬をはじめ、鎮痛薬の適正使用の推進も行っています。
緩和ケアチーム
緩和ケアチーム担当薬剤師は、緩和ケア担当医師、精神科医師、緩和ケア認定看護師、病棟看護師、栄養士、心理士と共に週1回のカンファレンスと病棟ラウンドに参加し、薬に関する情報の提供を行っています。また、患者の主治医、担当看護師、病棟担当薬剤師と情報共有、連携して活動を行っています。
東京DMAT(Disaster Medical Assistance Team 災害派遣医療チーム)
DMAT(災害派遣医療チーム)とは、医師や看護師、業務調整員で構成され、災害や事故の現場へ急性期に駆けつける専門医療チームです。当院薬剤科にも「東京DMAT隊員」が在籍しており、災害支援チームの一員として能登半島地震の支援活動にも参加しました。
地域連携

島嶼部薬剤師ネットワーク~しまやくネット~
『島嶼部同士、または島嶼部と本土との連携を強化して、島の患者さんを医療で支える』という目的で、2025年より10月より活動を始めています。
2月、6月、10月の第3木曜日 18:30~60分程度、zoomにて定例会を開催し、情報共有会や勉強会を開催しています。
都立病院機構の薬剤科連携
薬剤師派遣交流
都立病院機構のスケールメリットを生かした、専門性の高い施設で研修できる制度です。研修を通して、自施設では経験できない業務を体験することで、薬剤師としての幅を広げ、日々の業務に生かしています。
最終更新日:2026年8月19日

