院内感染対策

がんに対する高度な医療の進歩は、その一方で薬剤耐性菌などによる感染症の増加をもたらすようになっています。したがって、患者さんが安心して治療を続けられるためにも、病院内における感染対策の強化が大きな課題のひとつとなっています。

医療関連感染対策においては、ICTというチームが組織されています。ICTとはインフェクション(Infection、感染症)を制御する(Control)チーム(Team)の略称です。ICTは、感染症を専門とする医師、看護師、臨床検査技師、薬剤師、放射線技師、栄養士、事務職などの多職種で構成されています。そして、毎週2回院内を多職種でラウンドして環境調査等を行い、感染予防対策が適切に行われているかどうかの確認をするなど、各病棟での感染対策を良好に維持するために日々活動しています。

また、感染制御科を中心に抗菌薬が効きにくい菌(耐性菌)の発生や治療状況を確認し、各科における感染症治療の支援を行っています。さらに、抗菌薬適正使用支援チーム(ASP, Antimicrobial stewardship program)も設置され、抗菌薬適正使用に基づいた、適切な感染症治療が行われるための環境がつくられています。

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