海外渡航と感染症

近年は、途上国の進歩や交通網の発達にともなって、海外への旅行者、海外からの渡航者、そして仕事で各国に赴任者する人も増えています。海外では、それぞれの地域で流行している様々な感染症があり、国内では経験されないような感染症も存在しています。したがって、海外への渡航前や渡航後には、感染症についても十分に注意することが必要となります。

感染症の中には、予防接種によって感染や発症を防ぐことができるものがあります。「ワクチン外来」では、小児科医師が中心となり、感染症科の医師も担当することで、海外渡航前のワクチンを含めた各種予防接種に対応しています。接種可能なワクチンや、外来の予約方法については、ワクチン外来のページをごらんください。

「感染症外来」では、海外渡航中や帰国後に発症する、様々な感染症の外来診療を行っています。渡航後の感染症が疑われた場合には、一般病院やクリニックでは対応が難しい場合が多くあります。当科では、迅速に診療が行えるように、渡航に関連した感染症が疑われる場合には、紹介状がなくても適宜対応しております。東南アジアやアフリカなど熱帯・亜熱帯地域への渡航中や渡航後に、発熱、せき、下痢、皮疹などの症状が出現した方は、感染症外来にご相談ください。

【こんな時は受診を検討してください】

  • 海外渡航後に、発熱、せき、下痢、皮疹などの症状がある。
  • マラリア、デング熱、ジカウイルス感染症、チクングニア熱、リケッチア感染症、肝炎、インフルエンザ、レジオネラ、赤痢、コレラ、サルモネラ、カンピロバクター、ランブル鞭毛虫、アメーバ赤痢など、渡航先の医療機関で感染症を疑われて帰国後の受診をすすめられた場合、または診断後も症状が続いている場合など。

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