診療内容
主として精神科疾患を合併した方を対象として、消化器内科診療(肝胆膵を含む)一般に対応しています。消化管(食道、胃、小腸、大腸)、肝臓、胆道(胆嚢、胆管)、膵臓の疾患を扱う科ですが、臓器と疾患の範囲は多岐にわたり、全身との関わりの中で診療に当たる必要性も高いため、消化器内科疾患に対して専門性の高い診療を目指すとともに、全身の一部として疾患を診る全人的診療を常に心掛けております。
上下部消化管内視鏡検査、内視鏡的粘膜切除術、逆行性膵管胆管造影等を行っていますが、常勤職員2名+非常勤職員2名(週3日1名、週1日1名)で外来、病棟、精神科入院患者併診のすべてに対応しているため、緊急処置対応には限界があります。また、内視鏡的粘膜下層切開剥離術(ESD)、超音波内視鏡(EUS・EUS-FNA)、肝癌に対するラジオ波焼灼術(RFA)、外来化学療法、ICU管理が望ましいであろうと考えられるような重症症例等は、高次医療施設へお願いしています。
内視鏡室に在籍する消化器内視鏡技師も2名しかおらず、救急外来との兼務でもあり内視鏡室に技師不在となることもしばしばで、一般病院と比較して決して恵まれた環境ではありません。
消化器内科に限った話ではありませんが、日本のいわゆる精神科特例(精神科患者には人手をかけなくてよいと考える差別)のために病院全体として医師・看護師・薬剤師等のスタッフの配置は一般病院と比較し非常に少なく抑えられております。入院環境も一般病院と比較すれば恵まれてるとは決して言えない環境ですが、その環境で生活せざるを得ない患者さんのために、病気を診るのではなく1人の人間として患者さんを診ること、その中で可能な範囲で精一杯の治療を行うことを心掛けています。