放射線治療

放射線治療

2025年10月より、最新の放射線治療装置の稼働を開始しました

高精度な照射が可能となり、これまで以上に患者さま一人ひとりに最適な治療を提供していきます。

最新の放射線治療装置

受診のご案内

〇受診をご希望の方へ
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※診察は予約制です。事前に予約をお取りください 

〇安心して治療を受けていただくために
当院では放射線科治療専門医や放射線治療専門放射線技師などが連携し、患者様に寄り添った治療を行っております。放射線治療について不安なことがございましたら、診察時にご相談ください。

放射線治療とは

放射線治療は、手術、薬物療法と並ぶがん治療の3本柱の一つで、全身のほとんどの部位に発生する多くの種類のがんが対象になります。治すことを目的とした治療から症状を和らげるための治療まで、幅広い役割を担っています。
当院では放射線発生装置(リニアック)から出る放射線を体の外から当てる外部照射という方法で放射線治療を行っています。

対象疾患

前立腺 乳がん ケロイド 骨転移など
放射線治療は、さまざまながんなどに対して有効です。
根治(完治)を目指す治療や再発を防ぐ予防照射、さらに症状緩和(緩和照射)にも有効です。

〇緩和的放射線治療(緩和治療)ついて
がんによる痛みや出血、骨転移などの症状を和らげ、生活の質(QOL)を向上させることを目的とした放射線治療です。患者様の辛さを少しでも軽くするための治療として、多くの方に選ばれています。
☆当院では緩和照射を積極的に受け入れております。1回の来院のみで治療が終了する日帰り緩和照射も可能ですので、ご相談ください。

当院の特色

当院では、患者様が日常生活を送りながら安心して治療に取り組めるよう、通いやすい環境と専門的な技術、そして多職種が連携した体制で放射線治療を行っています。 

  • ●働きながら治療できる「夜間放射線治療」(19時まで対応)
  • お仕事やご家庭のご都合に配慮し、平日は19時まで治療対応を行っております。日中に通院が難しい方でも、無理なく治療を受けていただけます。
  • ●アクセス良好:丸ノ内線「新大塚駅」から徒歩2分
  • 駅から徒歩すぐの立地にあり、通院しやすい環境です。
  • ●高精度な放射線治療
  • 腫瘍の形に合わせて放射線量を調整する「強度変調放射線治療(IMRT)」を導入。正常組織への影響を最小限に抑えながら、より効果的な治療を実現します。
  • ●画像誘導放射線治療(IGRT)で毎回の照射精度を確保
  • 治療ごとに撮影を行い、腫瘍位置を正確に確認することで、高い精度の照射を可能にしています。
  • ●SGRTなど、先進技術を活用したやさしい治療
  • ・SGRT(体表面画像誘導放射線治療):体表面の動きをリアルタイムにモニタリングし、正確で安全な照射を実現します。
  • ●女性の専門医が常勤。多職種連携による安心のサポート体制
  • 当院では、女性の放射線治療専門医が常勤しており、女性特有のお悩みにも丁寧に対応いたします。
    また、様々な疾患に対応できるよう、都立病院ならではの多診療科連携により、総合的な治療を行っています。
  • 放射線治療の流れ

  • 1.放射線治療医による診察、説明
  • 診察を行い、検査結果などとともに放射線治療の適応があるかどうかを判断し、治療方法、照射回数等を決めます。副作用や効果などについての説明も行います。また、期待される効果や副作用などについての説明も行います。
  • 2.シミュレーション
  • 治療計画用のCTを撮影します。この時に治療時の体位を決め、それを再現できるように体の数ヵ所に印を描きます。頭部などの場合は、シェルという固定具(頭の形に合わせたお面)を作成する場合があります。このCT画像は治療計画装置に送られます。
  • 3.治療計画
  • 治療計画用に撮影したCTの画像を用いて、コンピュータ(治療計画装置)でどの部位に、どの方向から、どれくらいの量の放射線を照射するのかを検討します。
  • 4.放射線治療
  • 通常はシミュレーションCTの数日後から治療を開始します。放射線治療装置(リニアック)の寝台に寝て治療を行います。治療時間は更衣を含めて10~20分程度です。実際に放射線が出ている時間は数分程度となります。放射線は体で感じることができないため痛みや熱感を伴うことはありません。治療回数は1~40回程度で、治療部位や病状、目的により異なります。治療期間中は定期的に放射線治療医による診察を行います。
  • 注意事項
  • ●放射線治療は土日祝日を除いて基本的に毎日行います。
  • ●治療部位は脱衣して頂きます。必要に応じて専用の検査着に着替えていただきます。
  • ●治療部位につけている金属類、磁気カード類、貼り薬などは全て外していただきます。
  • ●体に描いた線や印は、正確な位置決めをするための重要な物ですので治療が終わるまで消さないようお気お付け下さい。

放射線治療装置

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Q&A

放射線治療は痛みがありますか?

治療中に痛みを感じることはありません。
放射線は目に見えず、照射中も何も感じません。皮膚に赤みやかゆみなどの反応が出ることがありますが、治療終了後に自然に改善します

治療にはどれくらいの期間がかかりますか?

治療内容によって異なりますが、一般的には1日1回、週5日を数週間続けます。
例:乳がんの術後照射では約3〜5週間、前立腺がんでは6〜8週間程度です。短期集中型の定位照射では数回で終了することもあります。

入院が必要ですか?

いいえ。基本的には通院をして治療を受けていただきます。
ただし、治療の種類や体調によっては入院が必要な場合もあります。

副作用はどんなものがありますか?

照射部位によって異なりますが、主に以下のような副作用が起こることがあります
・頭頸部:口内炎、味覚の変化、喉の痛み
・胸部:食道炎、咳、倦怠感
・腹部・骨盤:下痢、排尿時の違和感、皮膚のかゆみ
・全身:だるさ、疲れやすさ
多くは一時的なもので、治療終了後に軽快します。必要に応じて対症療法を行います。

日常生活はこれまで通り送れますか?

はい、可能な範囲で普段通りの生活が送れます。
通勤・家事・軽い運動も問題ありません。ただし、体調に合わせて無理のない範囲で活動することが大切です。また、照射部位によっては一時的に制限がかかることもありますので、医師の指示に従ってください。

食事制限はありますか?
照射部位によっては制限がありますので医師の指示に従ってください。
放射線を浴びたことで、他人に影響はありますか?

外部照射では、放射線が体に残ることはなく、他人に害を与えることはありません。
安心してご家族やお子さんと接していただけます。

治療後も通院が必要ですか?

治療終了後も、経過観察のため定期的な通院が必要です。
副作用の確認や再発のチェック、生活上のアドバイスを行います。

高齢でも放射線治療は受けられますか?

はい、通院が可能であれば年齢に関係なく治療が可能です。
放射線治療は体への負担が比較的少ないため、高齢の方や合併症がある方にも適した治療法です。体調や生活状況を考慮しながら、治療計画を立てます。