神経眼科

概要

神経眼科とは、視覚系や眼球運動系などの機能を詳細に調べて、それらの伝達路障害の場所や程度を明らかにし、それらの情報を基に正しい診断や治療に貢献する学問です。したがって、神経眼科は、眼球とその付属器を主に扱う眼科学の一領域と考えるよりも、脳神経内科、脳神経外科、神経放射線科、耳鼻咽喉科や神経耳科などが重なり合う機能領域を扱います。具体的には、視力障害や視野障害などの視覚系障害、複視や斜視を含む眼球運動障害や眼振を含む異常眼球運動、眼瞼運動や瞳孔の障害などです。これらの障害を的確に診断を行った後、治療を行います。

神経病院での神経眼科の役割

  1. 入院された方の快適な視機能を確保するための、適切な眼鏡の処方や指導を行ないます。
  2. 入院された方の視機能を妨げる眼科疾患(白内障、緑内障など)の診療と治療を行ないます。
  3. 脳神経内科で入院された方では、視覚機能障害や眼球運動障害の検査や診断、障害の程度の判定などを行ないます。
  4. 脳神経外科で入院された方では、視力や視野検査などの視機能検査を行ないます。
  5. 神経眼科で入院された方の処置、検査などを行ないます。

神経眼科の入院について

眼科疾患の患者さま眼科単独で加療を行う場合は、入院して頂きます。神経病院の性格と設備の上から、入院されておられる方を除き、緊急手術や外来手術の対応ができません。外来受診者の緊急手術や外来手術の必要な場合は、すべて多摩総合医療センター手術室で対応していただく、あるいは対応しています。