2023年6月1日からロボット支援手術(da Vinci ダビンチ)を行っています。
手術支援ロボット da Vinci(ダビンチ)とは?
ロボットアームと内視鏡カメラを執刀医が遠隔操作して手術を行います。
執刀医は、患者さんの体内に入ったように思えるほど鮮明な映像を見ながら、人間の手の限界を超えた精密さ・正確さで自由に動くアームを駆使することができます。
da Vinciのメリット
da Vinci(ダビンチ)での手術は、体に1〜2cmほどの穴を開けてロボットアームや内視鏡カメラを挿入するので、従来よりも小さな傷で手術が可能です。出血量が少なく、術後の痛みも少ないため、社会生活に早く復帰できます。
②精密・正確で安全性が高い
医師は高精細な3Dハイビジョンカメラの拡大画像を見ながら、手ぶれ補正などの機能のもと精密な操作が可能です。また、da Vinciでの手術には認定ライセンスが必要であり、専門のトレーニングを積んだ医師のみが操作を担当します。
③従来は難しかった部位の治療の実現
複雑で繊細な動作を得意とするda Vinciでは、人の手で腹腔鏡下手術を行う際には難しかった部位の手術が可能です。当院では、前立腺がんや大腸がんの手術において導入します。
対象疾患
<消化器外科>
- 担当医からのメッセージ
消化器外科部長 大木 岳志当院は2023年6月よりダビンチXiを導入し、大腸癌に対しロボット支援下手術をおこなっています。ダビンチは多関節の機能を有したロボットアームを用いることで従来の腹腔鏡下手術より精度の高い手術が可能です。私自身は術者およびプロクター(指導医)として150症例以上のロボット手術の経験を有しております。多摩北部地区の患者様に最先端の治療を提供したいと思っております。
対象疾患
大腸癌(結腸・直腸)
その他
当科では大腸癌は基本的にすべてロボット手術でおこなっていますが、大腸癌の進行度や全身状態によって開腹手術や従来の腹腔鏡手術を選択したほうが患者様に適している場合があります。患者様、ご家族様と相談しながら、根治性を担保しつつ安心・安全な質の高い治療を提供します。
<泌尿器科>
担当医からのメッセージ
泌尿器科部長 澤崎 晴武
前立腺癌をはじめ、腎・尿管の悪性腫瘍に対してダビンチ手術を行います。
1 ロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺摘除術
主に、転移を認めない限局性前立腺癌の方を対象としております。癌の存在する前立腺と精嚢を摘出し、尿道と膀胱を吻合する根治手術です。従来の開腹手術と比較して、術中出血量の減少、術後早期回復、術後尿失禁早期改善、勃起機能の温存及び早期回復の点において優れています。
2 ロボット支援腹腔鏡下腎摘除術、腎部分切除術
腎臓癌の方を対象として、ロボット支援下腎摘除術、腎部分切除術を施行しております。腎部分切除術の対象とならない大きな腫瘍の方に対して腎摘除術を施行しております。腫瘍の大きさが主に4cm以下の小径腎癌に対しては癌の部分を正常な腎実質を一部つけて摘除します。正常な腎臓の大部分を温存できる術式です。癌制御、腎機能温存、合併症予防の点でロボット支援手術は有効な手段です。
3 ロボット支援腹腔鏡下腎尿管全摘術
腎盂尿管癌の方を対象としております。腎臓と尿管を膀胱の一部とともに摘出する手術です。従来の手術に比較してより繊細で正確な手術を施行することができます
対象疾患
腎癌 腎盂尿管癌 前立腺癌