遺伝子診療科
概要
墨東病院に、新たに2022年7月から遺伝子診療科がスタートしました。
遺伝医療は、遺伝性疾患、難病領域、生殖・周産期、がんゲノム医療などのいろいろな分野で重要性が注目され、また、検査技術の発展は目覚ましく実用化が年々進んでおり、より専門性が要求されるようになってきています。遺伝子診療科では、各領域での遺伝に関する悩み・不安・疑問などに関して、専門的な遺伝カウンセリングを行っています。遺伝学的検査などを行う場合は、主治医と連携し、結果や疾患の内容についてわかりやすい説明を行いながら、その後の対応などを患者さんとそのご家族と一緒に考えていきます。
遺伝医療の性質上、どの診療科にも要素は大なり小なり含まれ、これまでも各診療科で行われてきました。近年の遺伝医学の進歩に伴い、各診療科での対応が難しくなってきた部分を、遺伝子診療科がサポートしたり、あるいはより専門的な機関への橋渡しを行ったりします。
スタッフ
医師6名、認定遺伝カウンセラー1名、遺伝看護専門看護師2名


対象
病気を発症している・いないに関わらず、遺伝に関する相談を希望されるすべての方
- 腫瘍:遺伝性腫瘍、がん遺伝子パネル検査後の対応
- 生殖・周産期:出生前検査、不育症
- その他の遺伝性疾患
外来日
月曜日・水曜日・木曜日
内容
科学的根拠に基づく正確な医学的情報を分かりやすくお伝えし、その上で自らの力で問題を解決していけるよう、心理面や社会面も含めた支援を行います。
疾患・遺伝子検査に関する情報提供、ご本人やご家族の病歴から遺伝性疾患の可能性を評価、ご本人とご家族の心理社会的サポートなど
〖相談内容 例の一部〗
・遺伝性の腫瘍
遺伝性のがんと診断された。こどもやきょうだいに伝えた方がよいのか、悩んでいる。
・妊娠前・妊娠中
不妊や流産の経験があって、遺伝的な要因が気になっている。
染色体疾患に対する出生前検査 遺伝性疾患の出生前遺伝学的検査について気になっている。
・小児 遺伝性神経筋疾患
症状から遺伝性の難病が疑われている。確定するための遺伝子検査について。

がんゲノム外来
当院では2023年4月1日付で、厚生労働省よりがんゲノム医療連携病院に指定されました。
がんゲノム医療とは
*がんゲノム医療についてがん医療(当院ホームページ)
*がんゲノム医療とはLeaflet_Design_A_outline (tmhp.jp)
受診の流れ
がん遺伝子パネル検査(がんゲノムプロファイリング検査)について関心のある方は、まずはがん相談支援センターまたは主治医にご相談ください。外来日
火曜日
担当:遺伝子診療科医師、 がんゲノム医療コーディネーター、認定遺伝カウンセラー、遺伝看護専門看護師NIPT外来
当院は出生前検査認証制度等運営委員会に認証を受けた「NIPT実施医療機関(基幹施設)」です。
NIPT遺伝カウンセリング資料(外部リンク先)
[1]一緒に考えよう、お腹の赤ちゃんの検査|出生前検査認証制度等運営委員会(外部リンク)
出生前検査のくわしい情報、検査を受けた方・受けなかった方の声、相談先、生まれながらに病気のあるお子さんとの暮らしや福祉について情報を提供しています。[2]NIPTに関する資料はこちら(PDF 1.1MB)遺伝カウンセリング当日に使用する資料です。
対象
院内・院外問わずNIPT含め、出生前検査の受検を検討しているすべての妊婦さん、ご夫婦、カップルなど。
妊娠週数については担当医、もしくは遺伝子診療科までご相談ください。
(注)他院で妊婦健診を受けておりNIPTを検討している方は、代表電話から直接遺伝子診療科までご連絡ください。また、NIPT外来の受診には紹介状が必要となります。受診の流れ
原則パートナーとの来院をお願いしております。
特別な理由がある場合は個別に対応いたしますので、遺伝子診療科までご連絡ください。・超音波で赤ちゃんに何らかの所見が見つかった場合の対応もしています。
・臨床心理士や社会福祉士などもかかわり、多職種が協力して身体面、社会面、心理面のサポートを提供します。
・必要なときは、妊娠中から小児科や新生児科などの専門家と連携します。費用
初回カウンセリングのみ ¥13,000 初回カウンセリング+NIPT検査+結果説明(2回目遺伝カウンセリング) ¥105,000 カウンセリング3回目以降 ¥11,000 外来日
月曜日・火曜日・水曜日・木曜日
担当:遺伝子診療科医師、認定遺伝カウンセラー、遺伝看護専門看護師
ご不明点がありましたらお気軽にお問い合わせください。
認定遺伝カウンセラー、遺伝看護専門看護師、受付担当者が対応いたします。
お問い合わせ
電話:03-3633-6151(代表)平日9:00-16:00
遺伝子診療科までお問い合わせください。
認証施設について
基幹施設では自施設でNIPTの実施と検査後のフォローまですべてに対応しています。運営委員会はこども家庭庁と連携して活動している組織です。
当院は、運営委員会が策定した「NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関)認証の指針」の要件を満たしています。NIPTを実施する認証施設|妊娠中の検査に関する情報サイト」(外部リンク)
当院は、13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーを含む、障がいを持つ方々に対する差別を防止し、すべての人が共存できる包括的な社会の実現というノーマライゼーションの理念に基づく医療の提供を目指しています。
外部リンク
*妊娠中の検査に関する情報サイト(外部リンク)
*出生前コンサルト小児科医(日本小児科学会認定)(外部リンク)
*認証施設一覧(外部リンク)

施設認定
- NIPT実施医療機関(基幹施設)
- がんゲノム医療連携施設
- 日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(JOHBOC)連携施設
- 遺伝カウンセリング加算
- 遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)に対するリスク低減卵巣卵管摘出術(RRSO)実施施設
カンファレンス
- 遺伝子診療科カンファレンス
週に1度、遺伝子診療科の医師、認定遺伝カウンセラー、遺伝看護専門看護師、事務員でカンファレンスを実施しています。診療科としての検討事項のほかにも、症例検討や遺伝カウンセリングの相談、各診療科との連携について毎週話し合いながら、よりよい遺伝医療の提供をスタッフ一同目指しています。 - HBOCカンファレンス
随時乳腺外科、婦人科などのHBOC関連部門と、遺伝子診療科でHBOC診療についてのカンファレンスを行っています。 - 周産期カンファレンス
週に1度周産期カンファレンスに参加して、最新の患者情報を把握します。産婦人科や新生児科の医師や看護師、医療ソーシャルワーカー、心理士、薬剤師など多職種が参加しています。
スタッフ紹介 | 外来担当表 | 診療実績 |
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2025年7月11日 最終更新