整形外科について
診療体制
当科は常勤医師5名、連携登録医5名で診療を行なっています。 各医師は全員専門医であり、肩関節、股関節、膝関節、脊椎・脊髄、足の外科、手外科、スポーツ外傷、リウマチ疾患など、整形外科全般に対応可能です。 また、手術的治療に限らず椎体骨折などに対する保存的治療の患者さんの入院も積極的に受けています。 当院では、急性期治療が終了後に院内の地域包括ケア病棟に転床し、十分なリハビリテーションを受け自宅退院を目指す事が可能です。 また、2025年4月より、再生医療外来を設置し(火曜日PM)、PRP療法を開始しました。
(a)脊椎脊髄外科
主な手術実績は頸椎椎弓形成術、腰椎椎弓切除術、腰部椎間板ヘルニア摘出術、腰椎固定術、脊髄腫瘍などです。
(b) 上肢
腱板断裂、反復性肩関節脱臼、変形性肩関節症、骨折など幅広く対応致します。 当院では関節鏡視下腱板修復術、関節鏡視下関節唇修復術、変形性肩関節症に対する解剖学的人工肩関節置換術、修復不能広範囲腱板断裂に対するリバース型人工関節置換術を多く行っています。 反復性肩関節脱臼の術後再発でお困りの症例がありましたらオープンバンカート法で対応いたします。 また、上腕骨骨折、鎖骨骨折に加えて、複雑な肩甲骨骨折に対応可能です。
(c)下肢
股関節、膝関節、足の外科に習熟した医師が在籍しており、人工股関節置換術、人工膝関節、全置換術、人工膝関節単顆置換術(UKA)、関節鏡視下半月板縫合術・切除術、関節鏡視下、前十字靭帯再建術、足関節鏡手術、外反母趾手術などの下肢手術に対応しています。
人工股関節置換術では、筋肉の切離を伴わない最小侵襲(MIS)前方手術を採用しています。
変形の強い人工膝関節全置換術では各患者さん専用のガイド(PSI)を作製し手術を行っています。 近年はナビゲーションシステムを用い、より侵襲の少ない正確な人工膝関節置換術が可能と
なっています。
(d)再生医療外来
外来治療で、自身の血液で関節等の炎症を抑える新しい「PRP療法」を行っています。
肩や肘、膝や股関節などに、治りにくい痛みや炎症を抱えている患者さんは少なくありません。 そんな患者さんの新たな選択肢と期待される治療法が当院で始まりました。 患者さん自身の血液に含まれる血小板や白血球等を活用した、「PRP(多血小板血漿)療法」という再生医療です。
血液に含まれる血小板や一部の白血球などは、体組織の修復や炎症の抑制に必要なタンパク質を豊富に持っています。 PRP療法では、患者さんの血液(30〜60ccほど)を専用の機械で分離・凝縮し、治療に有効な血小板が多く含まれる製剤を精製します。 それを患部に直接注射することで、傷ついた組織の修復と炎症・痛みの緩和が期待できます。
診療内容
肩関節疾患
・腱板断裂(関節鏡視下腱板修復術)
・五十肩・肩関節拘縮(関節鏡視下関節授動術)
・変形性肩関節症(人工肩関節置換術)
・修復不能腱板断裂(リバース型人工関節置換術)
・反復性肩関節脱臼(関節鏡視下関節唇修復術、オープンバンカート法)
・上腕骨骨折(観血的整復と固定、関節置換術)
関節疾患
・変形性股関節症
・変形性膝関節症
・臼蓋形成不全
・大腿骨頭壊死症
・急速破壊型股関節症
・リウマチ性関節症
人工関節置換術をMIS(最小侵襲手術)法で行っています。
脊椎疾患
・首、腰の痛み、手足の疼痛やしびれ、麻痺、歩行障害などの診療
・頸椎症性脊髄症
・後縦靱帯骨化症
・腰部脊柱管狭窄症
・腰椎椎間板ヘルニア
・黄色靱帯骨化症
・側弯症など
スポーツ障害・外傷
・膝前十字靱帯損傷
・膝半月板損傷など
・TFCC損傷
・テニス肘
・肘内側側副靱帯損傷
足の外科
・外反母趾
・中足骨疲労骨折
・足関節靱帯損傷
・足関節骨折
・変形性足関節症
・三角骨障害など
手の外科
・テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
・三角線維軟骨複合体(TFCC)損傷などに対する関節鏡手術
・手根管症候群
・ばね指・腱鞘炎
・ドケルバン腱鞘炎
・母指CM関節症
・キーンベック病
・橈骨遠位端骨折
・舟状骨骨折・偽関節
・屈筋腱・伸筋腱損傷
・脱臼・靱帯損傷など



