PFI事業について

都立駒込病院におけるPFI事業

東京都では、患者サービスの向上を目的として「都立病院改革」を推進し、「都立病院改革マスタープラン」(平成13年12月)及び「都立病院改革実行プログラム」(平成15年1月)に基づき、都立病院の再編整備を進めてきました。

駒込病院は、がんと感染症を重点医療課題に掲げる都立病院として、国内はもとより、国際的にも日本を代表する医療機関として高く評価されています。しかし、昭和50年(1975年)の建設から30年余りを経過した建物は、躯体の安全性・耐久性は高いものの、付帯設備等の老朽化が進んでいました。そこで、求められる患者ニーズの変化や日進月歩に進化する医療技術への対応など、求められる医療機能により適切に対応できるように既存施設を全面的に改修し、平成23年9月リニューアルオープンしました。

本事業は、PFI法(民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律)に基づき、RO方式(Rehabilitate-Operate)により実施しました。具体的には、病院経営及び診療業務(医師、看護師等の業務)については東京都が直営で実施しますが、PFI事業者が病院施設を改修することで病院機能を向上させるとともに、平成21年4月から17年間にわたる維持管理・運営業務を行い、最先端の機能を有する「がん・感染症医療センター」として整備・運営します。病院運営を継続しながら改修工事を行うという日本初の病院PFI事業です。

※「がん・感染症医療センター(仮称)整備運営事業」の詳細については、地方独立行政法人東京都立病院機構本部のホームページをご覧ください。

駒込病院のPFI事業では、これまで駒込SPC及び協力企業各社により、病院建物や設備の改修工事を行うとともに、院内の維持管理・運営等に関する業務の効率的な実施に取り組んできました。これからも、駒込病院はPFI事業を活用しながら、患者さんとご家族のために質の高い医療を提供し続けていきます。

PFI事業の概要 及び 駒込SPCの役割

用語解説

PFI ( Private Finance Initiative )

公共施設等の設計、建設、維持管理及び運営に民間の資金やノウハウを活用することにより、公共サービスの提供を行う事業手法

RO方式(Rehabilitate-Operate)

自治体等の発注者が所有する既存施設を事業者が改修し、維持管理及び運営を行う方式

SPC ( Special Purpose Company )

PFI 事業を行う目的で設立される特別目的会社。通常は、 PFI 事業に参加を希望する企業は、異業種の複数の企業とコンソーシアム(企業連合)を組み、このコンソーシアムに参加する企業が出資して、独立の法人格をもつ特別目的会社を設立する。