
婦人科では、子宮筋腫や卵巣嚢腫などの良性疾患から、婦人科がん・婦人科救急疾患など、幅広く診療を行っています。
患者さんの負担軽減と安全性の両立を重視し、腹腔鏡手術やロボット支援手術に加え、vNOTES(経腟的腹腔鏡手術)を導入し、積極的に低侵襲手術に取り組んでいます。
産婦人科専門医、婦人科腫瘍専門医、女性ヘルスケア専門医、内視鏡学会技術認定医、臨床遺伝専門医が相談して治療方針を決定しています。
また、女性ホルモンに関連する症状や疾患、治療後の健康管理については、女性ヘルスケアセンターで診療を行うことがあります。
治療の主役は患者さんです。
病状や治療方法について十分にご理解をいただいたうえで、治療内容・方法を相談し決定していきましょう。
手術について
良性疾患の手術は、通常1~2か月程度お待ちいただいておりますが、ご希望や病状に応じて、より早い日程で手術をご案内できる場合もありますので、ご相談ください。
悪性疾患については、できる限り早期に手術をご案内できるよう努めています。
開腹手術

病気の種類や病変の程度によっては、開腹手術が選択されます。
低侵襲手術が困難な症例は開腹手術を行います。
低侵襲手術
腹腔鏡手術、ロボット支援手術、vNOTES(経腟的腹腔鏡手術)を行っています。
開腹手術と比べ、いくつかのメリットがあり、早期の社会復帰に繋がります。
メリット 
- 傷が小さい
お腹を大きく切開する開腹手術とは異なり、小さな創部からカメラや器具を挿入して手術を行います。
術後の傷跡が目立ちにくく、お身体への負担や整容面での不安軽減にもつながります。 - 痛みが小さい
筋肉や組織へのダメージを抑えられるため、術後の痛みが比較的少ない傾向があり、術後の離床や日常生活への復帰がスムーズになります。 - 出血が少ない
高精細なカメラで患部を拡大しながら操作を行うため、細かな血管を確認しながら丁寧に手術を進めることができます。
その結果、出血量を抑えられる場合が多く、身体への負担軽減につながります。 - 入院日数が短い
術後の回復が比較的早く、入院期間の短縮が期待できます。
早期の社会復帰・日常生活への復帰に繋がる点も、低侵襲手術の大きな特徴です。

当院では腹腔鏡手術での子宮体癌根治術(子宮・付属器・骨盤内および傍大動脈リンパ節郭清)を施行しています。2026年度診療報酬改定により、その適応がさらに拡大しました。
卵巣癌に対する腹腔鏡手術(大分大学主導の先進医療)も、研究倫理委員会承認のもと実施しています。
腹腔鏡手術

腹腔鏡手術は、おなかを5~12mmほどに数か所小さく切開し、そこから腹腔鏡という専用カメラと手術器具を挿入して行う手術です。カメラによる拡大視野で手術することができます。
ロボット支援下手術

当院では手術支援ロボット「da Vinci(ダ ヴインチ)」を導入しています。
ロボットアームによる鉗子操作は360°回転が可能であり、人間の手以上の可動域があります。また、手ブレを防ぐ機能もあり、複雑かつ繊細な手術が可能です。
当科では、以下の術式を行っています。
- 子宮全摘術
適応:子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮体癌 など - 仙骨腟固定術
適応:骨盤臓器脱
vNOTES(経腟的腹腔鏡手術)

腟からおなかの中にアプローチする腹腔鏡手術です。
最大のメリットはおなかに傷がつかないことで、従来の腹腔鏡手術と比べて痛みがさらに減り、整容性(美容面)にも優れています。
当院ではvNOTESで子宮全摘術、付属器摘出術、卵巣嚢腫摘出術を施行しています。
すべての方に適応できるわけではなく、内膜症や手術歴、子宮や卵巣嚢腫のサイズ、腟の広さなどによって実施できないことがあります。
手術適応については、外来でご相談ください。
悪性腫瘍について
子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、腹膜がん、外陰がん、腟がん、子宮肉腫など婦人科臓器すべての悪性腫瘍を対象としています。
診療ガイドラインに沿いながら、疾患や進行期に応じて、手術、放射線治療、化学療法を総合的に駆使して治療を行っています。また必要に応じて、外科との合同手術も行っています。
患者さん、ご家族とともに十分に相談させていただきながら、その時に一番良いと思われる治療方針を選択することに努めています。
婦人科腫瘍専門医が中心となり放射線科や病理科、状況によってはゲノム診療部とも提携し治療を進めていきます。



