膵臓病外来

診療内容

膵臓病外来では、近年患者数の増加が著しい膵臓疾患を専門に診療しています。
糖尿病を除く膵臓疾患全般に対応していますが、特に、膵固形腫瘍や膵嚢胞性腫瘍、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の診療を中心に、毎週火曜日午後に行っています。

特色

当院では、難治性消化器がんの代表である膵臓がんをできる限り早期に発見するために、富士フィルムメディカル社製の最新式コンベックス型超音波内視鏡を用いた超音波内視鏡検査(Endoscopic ultrasonography ; EUS)を積極的に行っています。EUSは、今日の膵疾患の診療においては必要不可欠なものです。内視鏡の先端に特殊な小型超音波プローブが装着してあり(図1)、胃十二指腸内から、消化管ガスの影響を受けること無く、膵臓を詳細に観察することが可能で、CT、MRIでも描出困難な微小な膵臓がんを発見できます。さらに当院ではEUS-FNA( 超音波内視鏡下穿刺吸引生検法)を積極的に行っており(図2)、病理部と連携して、迅速細胞診により1cmの膵臓がんを高い精度で診断することができます(図3)。検査はできるだけ苦痛がないように工夫して行っております。膵臓がんの疑いがある患者さんや膵臓の病気が心配な患者さんがいらっしゃいましたら、どうぞお気軽にご紹介ください。 また、EUS-FNAを応用した膵仮性嚢胞や被包化膵壊死(WON)に対するドレナージ術などの超音波内視鏡を用いた治療手技も積極的に行っています(図4)。当院以外の医療機関からの患者さんのご紹介も随時承ります。

膵疾患に対するEUSおよびEUS-FNA関連検査 治療実績

( 2014年4月~2024年1月 )

胆膵EUS検査840件
EUS-FNA389件
膵嚢胞ドレナージ術10件
EUS下胆道ドレナージ術20件

コンベックス型超音波内視鏡の先端に 穿刺用の針を装着したところ
図1:コンベックス型超音波内視鏡の先端に穿刺用の針を装着したところ
EUS-FNAをおこなっているところ
図2:EUS-FNAをおこなっているところ
膵鉤部1cmの早期膵臓がんに対して 十二指腸からEUS-FNAを行い診断を確定
図3:膵鉤部1cmの早期膵臓がんに対して十二指腸からEUS-FNAを行い診断を確定
慢性膵炎急性増悪後の巨大膵仮性嚢胞を 胃内から穿刺し、ドレナージチューブを留置
図4:慢性膵炎急性増悪後の巨大膵仮性嚢胞を胃内から穿刺し、ドレナージチューブを留置
慢性膵炎急性増悪後の巨大膵仮性嚢胞を 胃内から穿刺し、ドレナージチューブを留置
慢性膵炎急性増悪後の巨大膵仮性嚢胞を 胃内から穿刺し、ドレナージチューブを留置
慢性膵炎急性増悪後の巨大膵仮性嚢胞を 胃内から穿刺し、ドレナージチューブを留置
慢性膵炎急性増悪後の巨大膵仮性嚢胞を 胃内から穿刺し、ドレナージチューブを留置
外来診療毎週火曜日午後
担当医師消化器内科部長 柴田 喜明

消化器内科について

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