胆道疾患治療について

胆道良性疾患治療について

1. 胆石症

胆石症の中で最も多いのが胆嚢結石症です。胆嚢結石による症状、すなわち腹痛・発熱などの症状が出現する場合は治療をお勧めします。

治療の原則は腹腔鏡下胆嚢摘出術で、胆嚢そのものを摘出します。腹腔鏡下胆嚢摘出術は、当院では0.5-1cmの穴を4ヵ所あけて手術を行います。1~2時間程度の手術で、術後3日程度で退院可能です。他の治療としては経口胆石溶解療法や体外衝撃波破砕療法などがあります。しかし経口胆石溶解療法は低侵襲ですが、適応が限られることや長期間を要し効果が確実でないことなどから積極的にお勧めしておりません。また当院では体外衝撃波破砕療法は行っておりません。

無症状の胆嚢結石は経過観察が推奨されており、年に一度の超音波検査などで胆嚢壁の評価を行いフォローします。

総胆管結石に対しては内視鏡下で採石します。
胃切除後などで消化管を再建して乳頭に到達困難な場合は日本大学板橋病院消化器内科などに紹介させていただいております。

2. 胆嚢ポリープ

胆嚢ポリープは良性のコレステロールポリープであることが多く、これは治療の必要はありません。ただし、胆嚢癌との鑑別が必要で、ポリープが広基性、15mm以上、急速に増大、ポリープ内部に血流が認められるといった場合は胆嚢癌を疑い摘出をお勧めしています。

3.膵・胆管合流異常(高位合流を含む)

先天性の異常である膵・胆管合流異常は、膵管と胆管が乳頭括約筋の支配の及ぶ範囲外で合流する疾患です。先天性胆道拡張症を伴う場合は胆嚢摘出と肝外胆道切除を、胆管非拡張の場合は胆嚢摘出術を行います。




胆道癌治療について

1. 胆道癌(胆嚢癌・胆管癌)

胆道癌(胆嚢癌・胆管癌)に対しては、切除可能であれば切除を行います。

胆嚢癌の手術は肝臓への浸潤や肝動脈や門脈などへの浸潤の有無などで術式が大きく変わります。胆嚢全層切除などの比較的小さな手術から肝葉切除や膵頭十二指腸切除を付加する拡大手術など多岐にわたります。胆嚢癌は原則として開腹手術が推奨されています。

胆管癌の治療は、腫瘍の主座によって肝門部領域胆管癌、遠位胆管癌に区別されます。
肝門部領域胆管癌は拡大肝切除を伴う肝外胆道切除、遠位胆管癌は膵頭十二指腸切除が基本術式となります。いずれも侵襲が大きな術式です。肝門部領域胆管癌で術後肝容積不足による肝不全が危惧される場合は、術前に経皮経肝的に門脈塞栓術を施行することがあります。

2.切除不能・再発胆胆道癌

切除不能・再発胆胆道癌に対しては、薬物療法を行います。現在は、第一選択としてGCD療法(もしくはGCP療法)という抗癌剤と免疫チェックポイント阻害薬を併用する治療を推奨しています。